人型ロボット「救助員」=
ダリア・ケジナ撮影人型ロボット「救助員」を製作した会社「アンドロイドナヤ・テフニカ」は、ロシアの国防の用途に応じた技術も開発している。そのため、この開発や他の開発の詳細は秘密である。
このロボットを「万能兵士」と呼ぶことができる。がれきの中から人をひっぱり出し、消火し、化学物質または放射性物質のある危険領域で活動する。操作は世界中のあらゆる場所から、特殊なスーツを介して行うことができる。遅延反応は1ミリ秒。
開発者の代表アリフィヤ・シラゼトジノフ氏は、ロシアNOWの取材に対し、ロボットの国際大会にロボットそのものを出品(類似品より優れていることを証明するために)することは無理だと話す。ロシア連邦国防省の許可が必要であるためだ。
ダリア・ケジナ撮影
ガス消火モジュールは、モノのインターネットの技術と統合されている(自律サービスとSMS、電子メール、アプリによる異常報知)。「革新火災安全システム」グループがこれを開発した。
施設内で停電が発生しても、装置は起動し、消火を始める。ロシア連邦保安庁(FSB)の一部の局、ロシアの大手国営銀行「ズベルバンク」の支店、ハイパーマーケットなどに、すでにモジュールがある。
「以前は、例えば、レニングラード原子力発電所でモジュールの点検を行うのに、1時間半ほどを要した。現在はモバイルのアプリを見るだけで、全40モジュールの状態、最近のメンテナンスの実施日、必要なことなどがわかる」と、開発者グループの責任者セルゲイ・レクトロヴィチ氏は話す。
モジュールの外殻には、月面車に使用されるような高圧容器が使用されている。
ダリア・ケジナ撮影
世界有数の長距離のデジタル信号伝送装置を、モスクワの会社「T8」が紹介した。毎秒8テラビットの光ファイバー伝送が特徴。これは、4000キロの距離に1秒間でHD映画1600本を伝送できることを意味する。
T8はこの開発によって、中国、フィンランド、アメリカの企業が入る、業界の世界4位以内に加わることができた。「当社の装置は建設のコストや加入者向けのサービスのコストを大幅に削減する」と、T8のコンスタンチン・マルチェンコ副最高責任者は話す。T8は現在、海外市場に参入している。主にイラン、ベトナム、そしてインドとインドネシアで交渉が行われている。
T8社はさらに、警備・監視システムを発表した。振動音響センサー「ドナウ」は、光ファイバーの40~75キロの距離を制御することができる。音響マイクは周囲で起こっていることすべてをとらえ、危険が発生した場合には警報を発する。
この装置は石油・ガスパイプラインを保護するために開発されたが、国内の航空機の離着陸の管制、鉄道網や列車の状態の監視などに導入しようという計画がある。センサーは、ひびの入ったレール、航空機の車輪軸受の損傷、他の欠陥を「聞く」ことができ、全体の雑音とは異なる音を出す。
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合成サファイアの試作品を発表したのは「モノクリスタル」社。昨年、重量300キロの世界最大のサファイア結晶を育成している。アメリカと中国の最も近い競争相手は今のところ、最大100キロのサファイア結晶を育成しているのみである。
サファイアには、ダイヤモンドに次ぐ硬度がある。傷をつけることはほぼ不可能だ。そのため、カメラのレンズ、スマートフォンの画面に使われている。
モノクリスタル社の生産品の98%以上が海外に輸出されている。フランスの調査会社「ヨール・デベロップメント」の2015年のデータによると、世界のスマートフォンの3台に1台で、モノクリスタル社の材料が使われている。
この貴重な材料は育成が可能になったため、将来的にはスマートフォン、タブレット、その他のデバイスの保護ガラスはすべてサファイアになる可能性があると、モノクリスタル社の関係者は話している。
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