ロシア人女性
マクシム・ボゴドヴィド/ロシア通信ロシアでは公式な産休が最大3年になることもある。これにより、妊娠した女性はゆっくりと出産の準備ができる(妊娠7ヶ月で休みに入る)。多くの女性は、子どもが1歳~1歳半になると職場に復帰する(1年半まで給与の一部が維持されることから)。とはいえ、キャリアを長く中断したくないと考えて、出産後数ヶ月で職場復帰する女性もいる。
収入の高い大都市のロシア・ママについて、マイアー氏は著書の中で語っている。とても客観的である。ロシアの女性は妊娠中、産院について入念に調べる。ロシアでは、ヨーロッパに匹敵する快適な産院から、古いソ連式の産院まで、かなり水準にばらつきがある。自宅での出産や浴槽での出産も人気になってきている。新生児がアメリカの市民権を手に入れられるようにと、アメリカに渡って出産する女性もいる。また、ロシアの女性は近年、モンテッソーリの保育園・幼稚園、ウォルドルフ・スクール、言語学学校、フィリピン人のベビーシッターなど、異なる教育モデルにも関心を持っている。
残念ながら、ソ連の負の遺産が残っているロシアの国立病院もまだ多いため、ロシア・ママは医者代わりにだってなる。親は担当医の指示を何度も調べるし、子どもがただ風邪を引いているだけでも指示を疑ってかかり、セカンド・オピニオン、サード・オピニオンと、違う医師の診察を受ける場合も多い。マイアー氏が唯一、ロシアの親に批判的なのが、子どもへの予防接種を嫌がる親の多いこと。ロシア・ママの中には、子どもの身体に過度な負担をかけない方が良いという考えを支持する人が多い。
冬が長くどんよりとしていることから、どのロシア人にも「夏のレジャーに対する熱狂」があると、マイアー氏。子どもを少なくとも2週間海に連れていくのは、ロシアのどの母にとっても重要であり、時間と財布が許せば、1ヶ月、2ヶ月滞在する。海に連れていけない場合は、夏季に別荘、キャンプ場などへ子どもを連れていく。街中には滞在させない。大都市の新たなトレンドは、タイなどのアジアで「越冬」すること。
育児に父親が積極参加するという世界のトレンドが、ロシアにも流入しつつある。マイアー氏によれば、「ロシアでは夫が妻の言うことに従うのではなく、自分で育児への参加の度合いを決めている」という。つまり、ロシア・ママは夫が何らかの具体的な義務を果たしてくれるのを待つのではなく、夫の自発的な行動を喜んでいるのである。ロシア・ママはたとえ家庭で育児に専念していても、自分の外見には気を使っている。すらりと長い脚を出したスレンダーなブロンド美女が、ブランドもののバッグを手に持ち、きれいなネイルアートをしていても、2人の子持ちだったりする。
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