京都でロシア風に“冬送り”

 2月25日土曜日、京都市国際交流会館で、「ロシア文化センター京都」の主催でロシアの伝統的お祭りが初めて行われた。このイベントの趣旨は、ロシアの“冬送り”の祭り「マースレニツァ」、そして京都とレニングラード州との協力関係だ。祭りには、ロシアと日本のアーティストも出演した。
Russian festival in Kyoto
 セニヤ・アフレビニンスカヤ撮影

ロシア流の冬の見送り

 ロシアでは古より、冬の終わりと春の到来をシンボライズするマースレニツァ週間(バター週間の意味)を祝う。この祭りではロシア風クレープを食べるのだが、それにバターをつけるので、この名がある。他のスラブ諸民族にも似たような祭りがあるし、西欧のカーニバルにもしばしば比較される。マースレニツァには異教とキリスト教の要素が融合しており、古来の豊穣祭と結びついている反面、復活祭に先立つ、7週間の大斎の始まるを告げるものでもある。

 今年、日本では、そうしたマースレニツァにつきものの、スコモローヒ(放浪芸人)の民謡と踊りのほか、藁人形を焼いて冬を送る儀式まで目にすることができた。昨年11月に神戸に続き京都でも「ロシア文化センター」が開館し、今年2月25日にセンター主催で最初のロシア文化フェスティバルが行われたからだ。

 

ピロシキ、シャシリク、蜜酒

 京都市国際交流会館前の広場には、多数のキオスクが立ち並び、そこで訪問客は様々なロシア関連商品を買い求めることができた。特に人気を博したのは、ロシアの食品と料理で、ピロシキ、ペリメニ(ロシア風水餃子)、シャシリク(バーベキュー)、そして蜂蜜をベースとした蜜酒「メドヴーハ」など。また訪問客には、インド、日本、アラブ、ポーランドなどの料理も提供された。民芸品や手作りの人形、装飾品、パヴロポサードのプラトーク(ロシアのショール)のほか、ロシア伝統の模様をあしらった衣服なども売られた。また広場にはステージがしつらえられ、子供のためのゲームが行われた。

 展示ホールでは、ロシアの画家たちが関西地方の美しさを描いた作品を見ることができたし、マトリョーシカの絵付けのマスタークラスに参加することも可能。国際交流会館のホールでは、マトリョミンのアンサンブルの演奏が行われた。ロシアの発明家レフ・テルミンが発明した世界初の電子楽器「テルミン」に、ロシアの人形「マトリョーシカ」を組み合わせて、日本人、竹内正実さんが開発したのが、露日コラボの楽器「マトリョミン」だ。また、日本の若き演奏家、梅澤秀革さん(14歳)と丸山直子さん(14歳)がバイオリンとピアノを演奏した。

クセニヤ・アフレビニンスカヤ撮影
蜜酒「メドヴーハ」=クセニヤ・アフレビニンスカヤ撮影
クセニヤ・アフレビニンスカヤ撮影
 
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ロシアの歌と踊り

 国際交流会館のメインホールでは終日、華やかなコンサートが繰り広げられ、観客は、日本のバレエ学校の生徒が踊るロシアのバレエや、ロシアの有名な歌の、ロシア語と日本語での歌唱、ダンス、アクロバット、ロシアのデザイナーによるファッションショーなどを見ることができた。

 露日両国が様々な分野で協力を拡大していくことへの希望を、在大阪ロシア連邦総領事館のマリーナ・ショルコワ文化担当官と、植田よしひろ京都府議会議員が表明した。

 フェスティバル実行委員長で「ロシアカルチャーセンター京都」所長であり、舞踏アンサンブル「カチューシャ」を主宰するヴィクトリア・トルストワさんは、祭りのコンセプトについてロシアNOWにこう説明してくれた。

 「日本では2月にはお祭りがほとんどないのに、ロシアではこの時期最も明るい祭の一つ、マースレニツァが祝われる。とはいえ、この祭りを行うのはとても難しかった。ロシアのスポンサーはそんなに多くないし、日本人にはこの祭りはほとんど知られていないので。でも、マースレニツァは私たちのフェスティバルの2番目のテーマであって、第一のテーマはレニングラード州と京都府の協力関係ということ。私たちは、日本とロシアのアーティストが同じステージに出演して学び合えればいいなと思っていたら、とてもたくさんの人がこれに応えてくれた。プロジェクトはこうして大きくなり始め、フェスティバルには、モデル事務所や着物デザイナーや露日両国の画家も参加するに至った」

 

春の気配を感じる

 京都市国際交流会館前の広場の人通りは途切れることがなく、日本人とロシア人の比率は半々というところだった。フェスティバルには、京都で学んでいるロシア各都市の交換留学生たち、日本に住んでいるロシア人、ロシア文化に興味のある日本人も訪れた。フェスティバルは、マースレニツァの人形を焼くロシア伝統の儀式で終わった。これは女性の民族衣装を身にまとった藁人形で、冬を象徴している。炎が人形を包むと、もうすぐやってくる春の温かみが本当に感じられるような気がした。 

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