2月23日は「男性の日」

 日本には2月14日に女性が男性にチョコレートを贈る習慣があるが、ロシアで女性が男性にお祝いの言葉と贈り物を贈るのは2月23日である。この日はロシアの「祖国防衛者の日」。軍関係者でなくても女性からの一言は期待していい。この日は非公式に「全ての男性の日」ともされている。
How much does Russia spend on its Army
ロシア軍  =ロシア国防省

なぜ2月23日なのか

 西側からロシアに伝来した「国際女性デー」と異なり、「祖国防衛者の日」は完全に「ロシア産」である。ただし、なぜ他ならぬ2月23日という日付が選ばれたのか、統一見解は今もって存在しない。ソ連で20年代に形成された公式見解では、1918年のこの日、赤軍がプスコフおよびナルワ郊外で独軍を撃退した、とされている。

 しかし当時の文書を詳細に調べた歴史家らが、この事実を反証した。記録によれば、23日の夕方にかけて、独軍はプスコフから55㎞、ナルワから170㎞のところに位置しており、当日戦闘があったという記録は、ドイツ側にもロシア側にもない。ところが20年弱の間にこの「伝説」は定着し、大祖国戦争(第二次世界大戦)中には2月23日が「赤軍による対独勝利のさきがけ」の日として広く祝われていた。

 以来、日付は不変である。ただ、名称は変遷した。1949年までは「赤軍の日」、それから1993年までは「ソビエト陸海軍の日」というのが公式名称であり、その後「ロシア軍の日」に改称、2年後には「祖国防衛者の日」に再改称した。

 当初この祝日は国際女性デー(3月8日。やはり国中で祝う伝統)と無関係だったが、しだいに2月23日が「全ての男性の祝日」として意識されるようになり、両祝日は対をなすものとなった。実は「国際男性デー」というのも、存在する(11月19日)。しかし、ほとんどのロシア男性には思いもよらないことだ。その座は堅く「祖国防衛者の日」に占められている。

 ただし、2月23日の公式祝典は、伝統的に、軍式で行われる。ロシアの多くの都市でこの日、祝賀マーチ、パレード、コンサートが開かれ、モスクワでは毎年、花火も打ち上げられる。

祝日をめぐる旧ソ連共和国の状況

ソ連崩壊後、一部の元ソビエト共和国が2月23日を祝う伝統を廃止した。現在この日を祝っているのはロシア、ベラルーシ、ウクライナ、キルギスのみ。

 

一部男性の“作戦”

 一方、身近なところでは、この日、男性は贈り物を賜る。ちょうど3月8日に女性が贈り物を受け取るように。世論調査によれば、多くの男性が望むのは、何か「手作りの」または「役に立つ」プレゼント。しかし、いつの年も変わらず、一番メジャーなプレゼントは、「靴下」「シャワー用品」「髭剃り」である。もともと非公式な祝日である「すべての男性の日」が、さらに非公式な俗称「全ロシア・シェービングクリームの日」をもつのはそのためである。近年は一部男性が「抗議行動」さえ起こすようになった。2月23日の到来前に自分で髭剃りその他を買い、女性を袋小路に追い込むとい作戦だ。

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