シベリアのオビ川とイルティシ川の合流地点に、2013年、浮箱に乗せられたユニークな礼拝堂が設置された。高さ8メートル、重量10トンの礼拝堂である。
礼拝堂は遠くからもよく見える。十字架の下には灯台の灯りが付けられ、壁龕にある8つのイコン(聖像画)が照らされている。礼拝は行われていないが、浮箱には職員を乗せたボートが繋がれている。また観光客もここに訪れる。
礼拝堂は地元の船舶会社の幹部のアイデアで作られたもので、船乗りの庇護者である奇蹟者ニコライの名において、キリル総主教により清められた。
この2つの川の合流点は聖なる場所とされており、旅行者たちの間では、オビ川とイルティシ川の水で顔を洗う伝統がある。しかしこの礼拝堂、夏の間しか見ることができない。冬の間は入り江に移動されるのである。
オビ川とイルティシ川の合流地点にもっとも近い町はハンティ・マンシースクで、距離はおよそ20キロとなっている。