モスクワから200キロの場所に位置するシュマシ村の宿泊施設は、灯台のあるノルウェーの漁村に似せて作られている。宿泊施設はもともと自然や魚釣りが好きな人のための休暇施設として考案されたものだが、建設作業はまだ終わっていない。この「漁村」は、風光明媚な湖のほとりの雪解けの水に冠水している牧草地に位置しており、ロシアでもっとも美しい建設途中の建物と言えるかもしれない。ちなみに、ここには塀すらないのに気づいただろうか?
全ロシア博覧センターの敷地内にある「漁業」パビリオンと「うさぎ飼育」パビリオンの間に、個人の屋敷が立っている。ここはひっそりと奥まった場所で、観光客がここまで足を運ぶことは少ない。しかしながら、この屋敷は非常に面白い建物である。というのも、これはフランスのロワール渓谷にあるお城をコピーしたもので、2000年代の初頭にモスクワに建てられた。長年にわたって、空き家となっており、モスクワっ子たちは「幽霊屋敷」と呼んでいる。全ロシア博覧センターの事務局はこの建築物は違法なものであり、撤去されることになるとしている。
モスクワ州の北部に、文字通り、古いヨーロッパの街の中に紛れ込んだかのような場所がある。細い通り、かわいい2階建ての家、広場の市役所に聖堂・・・。実はこれはすべて古い映画のセットで、「キノゴロドク」(映画の町)というテーマパークに運ばれたもの。これらのセットをバックにした写真は非常に印象的なものに仕上がる。
高い塔、重厚な鉄の門、白鳥が佇む湖があるゴシック様式の城が、カフカス地方のカバルダ・バルカル共和国にある。「シャトー・エルケン」は現代のワイナリーであり、お祝いに使われる人気の場所である。こうした場所を作るというアイデアは、地元の企業家で農家でもあった人物が、1990年代に思いついたもの。彼はロシアにヨーロッパ水準のワイナリーを作ろうとしたのである。このワイナリーの敷地のほとんどはブドウ畑で、メルロー、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨンなどクラシカルな品種が植えられている。城の中には豪華な試飲ホールがあり、ワインの質を試して見ることができる。
最近までこの地域には何もなかったが、2020年9月初旬に小さな公園が作られ、地元の人々は「リトル・ジャパン」と呼ぶようになった。公園の入り口では、馬に乗ったサムライ像と龍の像があり、訪れた人々を出迎える。「日本風の家」にはさまざまな食べ物や土産物が売られている。
マリ・エル共和国の首都は世界の観光地のコピーがいくつもある都市としてロシア中でよく知られている。ここにはブルッヘ河岸通りとアムステルダム河岸通りがあり、2つの通りは、モスクワクレムリンから伸びる橋で繋がれている。街には、スパスカヤ塔、サンマルコ広場、そしてグレイス・ケリーの銅像まである。すべて、2000年初頭に、市長のイニシアチヴにより作られた。しかもこれらのヨーロッパ風の建築物は地元の人々にも気に入られ、今も新たな建物が作られ続けている。
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