モスクワ地下鉄の珍しい列車

キリル・ジコフ/モスクワ通信
 モスクワ地下鉄の列車はどれも同じような感じだと思うかもしれない。でも運が良ければ、ロシアの歴史や文化をモチーフにした特別車両に乗れるかもしれない。モスクワ地下鉄で現在運行されているものもあり、それぞれに独自の装飾が施されている。実際にいくつ見つけることができるだろうか。

25周年列車

 ロシア連邦非常事態省25周年列車は、2015年から2017年まで運行された。非常事態省の貴重な写真や歴史が車内で紹介されていた。

戦勝列車

 「戦勝70周年」列車は、独ソ戦の勝利を記念して2015年に運行が開始された。車内には独ソ戦の写真、書類、ポスターが展示されていた。2016年に「戦勝列車」と改名。紫線で運行されている。

縞急行

 2015年、アムールトラの列車が運行開始になった。車内が縞模様のアムールトラ、アムールヒョウ、ロシア極東の自然でいっぱいになった。2017年、内装は除去された。

ソユーズムリトフィルム

 ソ連・ロシア最大のアニメ・スタジオ「ソユーズムリトフィルム」の設立80周年列車が2016年に運行された。伝説的なチェブラーシカなどのソ連アニメの人気キャラクターが、列車の外側に描かれた。車内にはアニメ映画のおもしろい事実が記載されている。

シェイクスピアの情熱

 2016年のイギリス・ロシア文化交流年およびシェイクスピアの没後400年の列車。青線で運行されており、車内で壁面にあるシェイクスピアの詩を読んだり、当時の服を着ている人を見たりすることができる。この列車の最初の乗客はネコの純血のブリティッシュ・ショートヘアーであった。

読むモスクワ

 橙線で運行されている文学列車。図書館のような内装になっており、巨大な本棚の画像がある。原稿の画像、本の抜粋、世界の古典作家の引用文もある。停車駅のアナウンスは、ベストセラー小説「メトロ2033」の著者ドミトリー・グルホフスキー。

ソチ2014

 2014年限定で運行された列車。モスクワでもソチ・オリンピック&パラリンピックの雰囲気がただよった。ホッキョクグマ、ユキウサギ、ユキヒョウなどのオリンピック・マスコットが車内に描かれている。

モスクワ870

 2017年のモスクワ870周年を記念して、環状線で運行開始した。モスクワゆかりの優れた科学者、詩人、スポーツマンなどの肖像写真を車内で見ることができる。どの写真にも、名言や興味深い事実の記載がある。

宇宙列車

 人類初の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンの飛行55周年「宇宙列車」は、紫線で2016年に運行開始した。外装は星空、宇宙船、惑星で彩られている。車内では、ソ連とロシアの宇宙飛行士、宇宙船基地、衛星などの歴史について知ることができる。ドアが閉まると、乗客はガガーリンの有名な言葉「ポエハリ!(出発!)」を聴くことができる。

未来に突き進むロシア

 2017年11月7日に環状線で運行開始した最新号。車両の装飾は、産業、環境、IT、輸送などの分野での科学の発展をテーマとしている。列車は、最近モスクワで開催された展覧会の名称と同じである。

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