まだ本格的な雪は降っていないし、凍ってもいない。だが主要なアイスリンクはもう冬支度。まもなくオープンだ。
GUMスケート場
赤の広場で滑るのも悪くない。オープンは11月30日。スケート場はそれほど大きくないが、クレムリンの壁や塔、国立歴史博物館、聖ワシリイ大聖堂、電飾が施されたGUM(総合百貨店)など、冬の楽しいムード満載の最高にロシアっぽい景観を楽しむことができる。
リンクの脇には大きなクリスマス・ツリーとマーケットが設置される。紅茶やグリューワインで体を温め、ブリヌィ(クレープ)などのロシア軽食を食べ、ロシアの伝統的な工芸品を買うことができる。ジェド・モロス(ロシアのサンタクロース)などのエンターテイメント・ショーも行われる。
GUMの中にも入ろう。新年&クリスマスの幻想的な世界が広がっている(トイレも)。
ゴーリキー公園
モスクワで最も人気の高い場所の一つ、ゴーリキー公園には毎年、巨大なスケートリンクがあらわれる。今年の氷面積は1000平方メートル広がる。公園の面積は1万9000平方メートル。オープンは11月23日。豪華な開幕ショーが予定されている。
リンクは公園の中央広場と隣接する遊歩道を通る。今年は、「ステレオ(立体)リンク」が登場する。中央遊歩道がアイスダンス場になり、一流DJやクラブのプロモーターが週単位のパーティーを行う。
10メートルのステレオ立方体と3Dフィギュア、電飾が登場する。衣装を着たキャラクター、ステレオタイプが、丸めた雪を投げてくるので、心の準備をしておこう。
体を動かすのに疲れたら、公園内の現代美術館ガレージに行こう。
VDNH
世界記録アカデミー(WRA)は昨年、VDNH(国民経済達成博覧会)のスケート場を世界最大の人工氷リンクに認定した。2万平方メートル以上のスケートリンクを滑りながら、ソ連時代のパビリオン、宇宙の物体、美しい噴水を見てまわろう。VDNH内にはフードコートやカフェがたくさんあるから、好きな時に温まることができる。
他にも、モスクワリウム(海洋動物のショーもある大水族館)、ロシア史のマルチメディア展、手工芸品の教室、宇宙ツアー、カジミール・マレーヴィチ展など、見学できる場所もとてもたくさんある。
ソコリニキ公園
特別な氷拡張技術により、すでにスケート場、リョト(氷)はオープンしている。ここのスケート場は5300平方メートルで、ゴーリキー公園やVDNHのスケート場よりも小さい。だが滑走者の密度は低い。ここは氷上の音楽やダンスで有名。
1月には大きなハンド・ヒーター(手温め装置)が設置される。すでにフット・ヒーター(足温め装置)はある。
スケート・レンタル店があるため、便利。カフェで休むこともできる。
池のアイスリンク
パトリアルシエ・プルドィ(総主教池)とチストィエ・プルドィ(澄んだ池)のスケート場も楽しい。水面は氷で覆われ、どちらでも光とレーザーのショー、音楽、ディスコが行われる。入場は無料。モスクワで最も古いスケートのエリアであるため、レトロなモスクワっ子や人気映画「ポクロフスキーの門」の登場人物の気分になれる(モスクワに来る前にこの映画を見ておこう)。
他にも、オスタンキノ公園、バウマン庭園、お辞儀が丘(ポクロンナヤの丘)の戦勝公園、ルジニキや、「アートプレイ」デザイン・センターの屋上に、小さなリンクがある。