1.ブンケル42、モスクワ
ブンケル42(地下壕)は、モスクワ市中心部にある冷戦博物館。地下を歩きながら、ソ連とアメリカの核対立について学ぶことができる。長距離航空部隊の司令部として1950年代に建設された。地下65㍍に、7000㎡の施設が広がる。1960年代には、生命維持装置、給水設備、将校の長期滞在に十分な食料が装備されていたが、1980年代に条件が悪くなっていった。国家機密だったこの施設は、1995年に公にされた。
防空壕への主な入口となっている縦坑の床面まではエレベーターがあり、厚さ6㍍以上のコンクリートの蓋によって保護されている。それはさらに、枠だけの見せかけの窓がついた19世紀建造の家の中に隠されている。この蓋は、核爆発の爆風から縦坑を守るが、空爆の直撃にも耐えられるもの。
博物館情報
所在地Moscow, 5th Kotelnichesky Lane, 11、入館券売り場は毎日午前10時から午後8時まで営業、博物館自体は24時間営業している。ホーム・ページ。
2.世界弔文化博物館、ノボシビルスク
シベリアのノボシビルスク市にあるこの博物館は、葬儀をテーマとしている。デザイナーズ喪服、デスマスク、彫像、モニュメントなど、死後のジャンルの一連の写真が展示されている。珍しい棺のコレクションもある。
博物館情報
所在地Novosibirsk, Voskhod, Voentorgovskaya, 4/16、営業時間は火曜日~金曜日正午~午後7時、土曜日、日曜日午前10時~午後7時。ホーム・ページ。
3.一枚絵画美術館、ペンザ
G.V.ミャスニコフ一枚絵画美術館は、ペンザ市(モスクワの南東550キロ)にある国立美術館。開業は1983年。世界にはこのような美術館は他にない。
ここには常設展がなく、たった1枚の絵画が展示される(重要な芸術作品が多い)。来館者は作品を見る前に、作品の特徴、歴史、画家についての45分間の動画を視聴する。
これまでに、ワシリー・スリコフの「雪の街の占領」、クジマ・ペトロフ・ヴォトキンの「戦いの後」、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの「若い女性の肖像」などの傑作が展示されている。
美術館情報
所在地Penza, Kirova Street, 11、営業時間は毎日(木曜日は休館日)午前11時~午後6時、来館前に電話またはEメールで要予約。ホーム・ページ。
4.自動車盗難博物館、バルナウル
アルタイ地方バルナウル市の小さな建物の2階には、車好き(と自動車泥棒)にはたまらないお宝がある。ここは文字通り、自動車盗難をテーマとしている。故障者救援を担当するバルナウル市公的救援サービスのスタッフが、2003年に開業した。
展示されている自動車盗難手段は多種多様。地元警察が証拠品として保管していたものである。スチール定規やスパナだけでなく、スピード違反取締用レーダー装置まである。偽のナンバープレート、偽の運転免許証、「コードグラバー」、無線信号妨害のような興味深い品が展示されている。
博物館情報
所在地Barnaul, Anatoliya street, 130、営業時間は毎日午前10時~午後7時。ホーム・ページ。
5.砕氷船「アンガラ」博物館、イルクーツク
アンガラ号は、シベリアのイルクーツク市にある珍しい記念施設。世界最古の砕氷船で、進水は帝政ロシア時代の1900年。シベリア鉄道建設委員会が、イギリス・ニューキャッスルの造船会社アームストロング・ウイットウォースに発注したもの。
当時、イルクーツク周辺の交通(河川、湖)はフェリーしかなく、凍結すると自力で進むことができなかった。アンガラ号は1960年代初めまで使われた。1990年にイルクーツク貯水池の永泊域に収められ、博物館になった。
博物館情報
所在地Irkutsk, Marshala Zhukova Street, 36a、営業時間は毎日午前9時~午後9時。ホーム・ページ。
6.塩史博物館、ソリカムスク
ペルミ地方ソリカムスク町は、ロシアの塩の都として知られる。商家のカニンニコフ家が製塩所を創設した15世紀にできた町。地元経済は鉱物(塩)の採掘に大きく依存していた。
1882年から1972年まで運営されていたウスチ・ヴォロヴァヤ製塩所が、この世界唯一の塩史博物館になっている。さまざまな時代の製塩工程が紹介されている。塩鉱には窓がなく、厚い煙で作業員の視界は腕ほどの長さであった。
20世紀半ばまで製塩には伝統的な蒸発技術が使われていた。この方法をずっと守り続けたロシアで唯一の製塩所であった。1972年1月1日に閉鎖され、博物館になった。
博物館情報
所在地Solikamsk, Gazety Zvezda Street, 2、営業時間は火曜日~土曜日午前9時~午後5時。ホーム・ページ。
7.NKVD取調監獄、トムスク
トムスク政治抑圧史記念博物館「内務人民委員部(NKVD)取調監獄」は、旧NKVD監獄(活動期間1923~1944年)の地下に位置する。監獄の中庭には、現在「記憶小公園」と呼ばれている、抑圧犠牲者すべての記念碑がある。この博物館には、監獄の廊下、監獄の部屋、取調官の働いていた部屋などがある。
取調ファイル、写真アルバム、収容期間中に収容されていた人がつくった工芸品などが展示されている。
博物館情報
所在地Tomsk, Lenina Avenue, 44、営業時間は火曜日~土曜日午前10時~午後6時。ホーム・ページ。