ロシア西部に暮らすロシア人にとって、朝鮮料理と「朝鮮サラダ」は同義語である。朝鮮サラダとは、細切りしたニンジンを、ニンニク、コリアンダー、唐辛子、酢、砂糖、ヒマワリ油でマリネする料理。 だがサハリンの住民の間では、本格的でありながらロシアっぽい朝鮮料理が人気だ。
サハリン島には約4万人の朝鮮民族がいる。ロシア極東に美食的な貢献をした。地元の香辛料と食材は、新しい料理に融合していった。
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パポロトニク(ワラビ)は最も健康的な朝鮮サラダの一つ。サハリンの先住民の伝統的な食材であるワラビは、島の朝鮮料理に使われている。
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乾燥ワラビを6時間水に浸し、柔らかくなるまで茹でる。そしてワラビをゴマ油、唐辛子粉、ニンニクと和える。
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ロプフ(ゴボウ)は、石油やガスのように、島で簡単に入手できる。 サハリンのゴボウは世界最大で、別の健康的なサラダをつくるために使われている。
ゴボウの茎は、春の終わりに花が咲いてしまう前に収穫される。ゴボウを塩水で茹でて、皮をむく。細切りにして炒め、唐辛子、タマネギ、ニンニク、醤油で味付けする。一般的な朝鮮人は、このレシピに驚く。
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乾燥したモルスカヤ・カプスタ(昆布)はアジアの多くの国で人気があるが、サハリンの朝鮮人はサラダで使う傾向にある。
昆布を1時間水に浸し、約20分茹でる。細かく切って、細切りにしたニンジン、角切りにしたタマネギと一緒に炒める。 サハリン以外の住民にとって、このサラダは慣れ親しんだ味である。
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ウラジオストク市のバス停留所の近くで女性たちが販売しているピャンセ(肉饅頭)は、極東の人気料理になった。サハリンのホルムスク港発祥の料理である。朝鮮饅頭はロシア人の味覚に合わせられていった。キャベツと豚肉または牛肉が中身の饅頭であるが、時代に合わせて肉の入っていない饅頭もあらわれた。
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サハリン発祥の朝鮮サラダ、ヘは、酢でマリネされたニンジンと生の魚。北太平洋のサクラマスを使用すると最高の味になる。
ロシア西部では、朝鮮のニンジン・サラダが、誤ってヘと呼ばれることがある。味の違いははっきりしている。
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朝鮮料理を知っている人は、このスパイシーな海鮮と野菜のスープ(海鮮鍋)について聞いたことがあるだろう。
ユジノサハリンスク市のどの朝鮮レストランにもあるスープで、ロシア人好みになっている。本格的な朝鮮料理ほど辛くはなく、野菜よりも海鮮類の方が多い。サハリンには多種多様な海産物があり、ヘムリタンは地元の珍味を一つにした料理である。
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シュパリツェ(脚)サラダは真のロシア・朝鮮料理である。タコやイカの脚、ニンジン、リンゴ、ゆで卵、タマネギ、ごま油、唐辛子でつくる。
ユジノサハリンスク市やサハリン南部の他の街の店で販売されているほとんどの朝鮮サラダは、高齢の朝鮮人女性の手作りである。
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