モスクワ地下鉄の散策マップ

電気工場駅=スタニスラブ・クラシルニコフ撮影/タス通信

電気工場駅=スタニスラブ・クラシルニコフ撮影/タス通信

モスクワ地下鉄は単なる公共交通機関というだけでなく、芸術品ぞろいの特別な場所でもある。モスクワの魅力的な地下鉄駅に沿ったルートをロシアNOWがマッピングする。

モスクワ地下鉄の特別な旅

 1935年に開業したモスクワ地下鉄には現在、12路線196駅あり、うち44駅は文化遺産に登録されている。1日700万人強を輸送する、利用者数において世界第5位のシステム。2020年までの構想には、さらなる78駅の建設が含まれている。

 「トロイカ」カードに28ルーブル(約48円)補充して、ロシアNOWルートに沿って地下鉄に乗ってみよう。モスクワ地下鉄の営業時間は毎日05:35~01:00。

スライドショー:

未来のモスクワ地下鉄

 モスクワ地下鉄には世界でも珍しい環状線がある。一説では、地下鉄の建設計画について話を聞いていたソ連の最高指導者ヨシフ・スターリンが、路線計画図の上にコーヒーの入ったカップを置いて茶色いカップの跡を残し、「不足しているのはこれ」と言ったという。真偽のほどは定かではないが、環状線はモスクワ地下鉄のもっとも美しい駅を結んでいる。

 スポルチーヴナヤ(スポーツ駅)の南ホールでは、モスクワ地下鉄博物館(入場無料)を見学してみよう。

地図:グリゴーリイ・アヴィヤン

 

エレクトロザヴォーツカヤ(電気工場駅)

 駅は当初、電気工場用であった。駅舎の天井には318個のオリジナル・ランプがあり、中央ホールの柱の浅浮き彫りには電気工場の作業員、建設作業員、鍛冶屋が描かれている。

 

プローシャディ・レヴォリューツィイ(革命広場駅)

PhotoeXpress撮影

 電気工場駅から3つ目の駅は革命広場駅。76体の銅像がある。いかにして等身大の銅像を駅の小さな壁がんに収めるか、が最も困難な課題の1つであった。それでも、開業した1938年、訪問したスターリンを感動させた。

 駅には国境警備兵と犬の銅像があり、学生がその犬の鼻をこすると試験に合格できると信じられている。また、女子学生の銅像の足に触れると、うまくいってない関係が改善すると信じられている。

 

アルバーツカヤ(アルバート駅)

アレクサンドル・カトコフ撮影/タス通信

 次の駅は最大の連結ハブの一部で、2番目に大きい駅だ。フィリ線(このアルバーツカヤ駅には直結していない)のアルバーツカヤ駅には、地下鉄従業員のための安くて本格的なカフェがある。従業員を対象としているが、誰でも歓迎される。カフェの営業時間は月曜から金曜の09:00~18:00。

 

キエフスカヤ(キエフ駅)

Lori/Legion Media撮影

 この駅はソ連の最高指導者ニキータ・フルシチョフが長年あたためていた計画。駅舎にはスタッコフレームに収められたモザイク画が18枚ある。モチーフはウクライナ史、ウクライナ人とロシア人の友好。

 1954年のモザイク画でありながら、その1枚にはノートブックとスマートフォンが描かれているように見える。「ウクライナのソ連政府のための戦い」と呼ばれるこの作品に実際に描かれているのは、普通の野戦電話である。

 

ベラルースカヤ(ベラルーシ駅)

アレクサンドル・カトコフ撮影/タス通信

 建築家は古代ローマのヴィラの円天井からインスピレーションを受けて、ベラルーシ駅の「アラベスク」を考案した。天井の中心にはベラルーシの人々の生活をモチーフにした12枚の絵があり、床にはベラルーシの装飾が描かれている。

 

ノヴォスロボーツカヤ(新スロボダ駅)

ルスラン・クリヴォボク撮影/ロシア通信

 駅舎の32枚のステンドグラスのうち、6枚には建築家、地理学者、芸術家、音楽家などの職業人が描かれている。中央ホールの前の壁のモザイクは、ロシアの有名な芸術家パーヴェル・コリンの作品。子どもを抱き抱えている女性はおそらく、コリンの夫人だろう。

 

コムソモーリスカヤ(コムソモール駅)

PhotoeXpress撮影

 コムソモーリスカヤ駅は市の門の1つとしてデザインされた。列車で首都を訪れた人に、最初の印象を与える。駅はコムソモール広場の下に位置しているが、広場は非公式に3駅(鉄道レニングラード駅、ヤロスラヴリ駅、カザン駅)の広場と呼ばれている。駅はモスクワ地下鉄のスターリン様式のクライマックスであった。1958年ブリュッセル万博では大賞を受賞している。

 

チストィエ・プルドィ駅

PhotoeXpress撮影

 第二次世界大戦中、この駅には参謀本部と対空防衛の出張所があった。スターリンのオフィスまた連絡センターでもあったことから、列車は停止せず、プラットフォームは合板で隔離されていた。通過列車は電信送信を妨害し、デスクの書類を吹き飛ばした。

 

ノヴォクズネツカヤ(新鍛冶駅)

Lori/Legion Media撮影

 駅のモザイクは1940年代のレニングラード包囲戦中、飢餓で文字通り死に瀕していた同市で、モザイクの名匠ウラジミール・フロロフによって同市で制作された。フロロフは、仕事を終えた時には衰弱しきっていたにもかかわらず、危険なラドガ湖経由の艀による運搬を監督。こうして、彼の生涯を通じて最も重要な作品の一つを完遂させたその数日後、フロロフは死亡した…。

 

マヤコフスカヤ(マヤコフスキー駅)

ロマン・ガルキン撮影/ロシア通信

 駅はアールデコ様式の傑作である。プロジェクトは1939年ニューヨーク万博で大賞を受賞した。駅のモザイクのモチーフは「ソ連の生活のある1日」。朝、昼、夜と過ぎ、再び朝がやってくる。

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