シャシリク=写真提供:Lori Images
シャシリク(Shashlyk)
一番のおすすめは何と言ってもシャシリク(串焼き肉)。釣り、別荘の休暇、家族とのピクニックなど、ロシアのアウトドアでは欠かせないメニューだ。アメリカではバーベキュー、そしてロシアではシャシリク。国民的な料理であり、ソチ料理の代表格でもある。特別なタレに漬け込んだサイコロ状の肉を串に刺し、コンロの上であぶり焼きする。住民も観光客もみんなが大好きな料理だ。気温35度の真夏の日でも、カフェ、レストラン、食堂で提供されている。どのコックにも秘密のレシピがあるため、それぞれの味に特徴がある。玉ねぎ、葉野菜、新鮮な野菜、ラヴァシュ(ナンに似たパン)、レッドソースなどと一緒にふるまうの が伝統的。
提供している飲食店
カフェ「ロマシカ(Romashka)」、所在地6/4 Per. Riv'erskii, Sochi
ソリャンカ(Solyanka)
ソリャンカ=写真提供:Lori Images
ソリャンカとは、香辛料をふんだんに使った濃厚な肉と野菜のスープ。グルジア風ソリャンカは辛みが増す。こってりとした香り豊かなスープは、ソチのすべて の飲食店でシャシリクに次ぐ人気料理となっている。精選された肉をゆっくりとコトコト煮込んで、玉ねぎ、ニンジン、ニンニク、トマト、コショウなどを加え る。辛い物好きのために、アジカというスパイシーなソースも個別に用意される。ソリャンカは焼きたてフワフワのラヴァシュと食べるのが一番おいしい。
提供している飲食店
レストラン「アムシェンスキー・ドヴォル(Amshenskii Dvor)」、所在地15a Ul. Krasnoflotskaya, S. Kazachii Brod, Adler
ヒンカリ(Hinkali)
ヒンカリ=写真提供:Lori Images
ヒンカリとは具を薄い生地で包んだ、ロシアのペリメニ(水餃子)、イタリアのラビオリ、日本の餃子のような食べ物だ。牛肉のひき肉とコショウ、塩、細かく切ったコリアンダーを具として包み、塩味のブイヨンで煮る。ペリメニよりも大きめで、中にスープがたっぷり入っているのが特徴だ。レッドソース(トマト 系)やホワイトソース(サワークリーム系)が添えられる。
提供している飲食店
カフェ「ベルィエ・ノーチ(Belye Nochi)」、所在地7 Per. Morskoi, Sochi
ハチャプリ(Hachapuri)
ハチャプリ=写真提供:Lori Images
グルジア料理のハチャプリは、パンケーキのような食べ物で、ソチでよくふるまわれている。さまざまな種類があるが、必ずチーズと生地を使う。世界で似た料理を探すとしたら、イタリアのピザがもっとも近いが、味も色も異なる。ソチに来たら、ハチャプリ・ロドチカ(Lodochka)を必ず試食してみよう。ロドチカとは船の意味で、生地で船のような形をつくり、中にバター、生卵、チーズを入れて焼く食べ物だ。卵の黄身をほぼ生かトロトロの半熟に焼けるコックは 一流。ハチャプリ・ロドチカは手で”船首”か”船尾”の部分をちぎり、それを卵につけて食べる。
提供している飲食店
カフェ「スタールイ・バザール(Staryi Bazar)」、所在地4 Ul. Nesebrskaya, Sochi
マグノリア(Magnoliya)
マグノリ=写真提供:Lori Images |
ソチのほぼどの飲食店にも、マグノリアというチーズ・ボールがある。ただマグノリアという正式な名前は忘れられつつあり、地元の人はこれをスィルヌィエ・ シャリキ(Syrnye Shariki)、すなわちチーズ・ボールと呼んでいる。最初にマグノリアが登場したのは今から20年以上前、ソチのレストラン「インツーリスト」でのこ とだ。一人のコックがつくったのが始まりで、今では地元の人が愛するビールやワインのおつまみに変わった。
提供している飲食店
カフェ「デル・マル(Del Mar)」、所在地14 Ul. Navaginskaya, Sochi
魚介類
肉よりも魚介の方が好きという人も、ソチでグルメを楽しむことができる。例えば、冬の魚介類の種類はそれほど多くないが、有名な黒海カレイ、ヒメジ、イガ イ、アカニシなどを食べることができる。また1年中、皇帝の魚であるニジマス、またチョウザメ、カワリチョウザメがふるまわれている。ソチはマス子やキャビアの産地で、特別なニジマス養殖場もあるため、魚介料理はおいしい。
提供している飲食店
「ニジマス養殖場(Forelevoe Hozyaistvo "Adler")」、所在地45-a Ul. Forelevaya, S. Kazachii Brod, Adlerskii Raion, Sochi
ワイン
アブハジアのワインは名物だ。甘口、半甘口、辛口、半辛口、赤ワイン、ロゼ、白ワインなど、すべてをソチで購入することができる。さらにクバニ地方のぶどう酒醸造者の製品も広くソチで販売されている。また発砲ワインなどもあり、アブラウ・デュルソ工場のシャンペン「エクストラ・ブルト・ヴィクトル・ドラ ヴィグヌィ(Extra Brut Victor Dravigny)」は、ワイン好きが高く評価している。アブラウ・デュルソ工場はソチ五輪のワインの公式供給業者だ。
}
チーズ
写真提供:Lori Images
ワインのおつまみと言ったらチーズだろう。ソチの自家製チーズは、シャシリクやワインのように種類が豊富。中でもよく見かけるのは、この地でしか味わえな いスルグニ・チーズとアディゲのチーズだが、こちらの味もさまざまだ。塩気の強いもの、そうでないもの、燻製などがあるが、自家製チーズはどれも絶品だ。
提供している場所
アドレル市場(Adlerskii Rynok)、所在地38-a Ul. Demokraticheskaya, Sochi、中央市場(Tsentral’nyi Rynok)、所在地22 Ul. Moskovskaya, Sochi
ボルシチ(Borsch)
写真提供:Lori Images
伝統的なロシア料理として有名なボルシチだが、ソチではクバニのボルシチを試食することをおすすめしたい。「昨日のボルシチ」と言われても驚かないよう に。1~2日置いたボルシチは、とてもおいしくなる。ボルシチにはサワークリームが欠かせない。そこにサロ(豚の脂身の塩漬け)、アサツキ、芳醇な香りの 黒パン、そして150グラムのウォッカという組み合わせが最高だ。カラシやワサビを添えた煮こごり(Holodets)もよく合う。メニューにあったら頼 んでみよう。
提供している飲食店
カフェ「プザタヤ・ハタ(Puzataya Hata)」、所在地9-1 Ul. Navaginskaya, Sochiまたは9-a Ul. Donskaya, Sochi
ブリヌィ(Bliny)
もう一つの伝統的なロシア料理は、ブリヌィと呼ばれるクレープ。マースレニッツァ(春を迎える謝肉祭)では、ブリヌィで冬を見送り、春を迎えるのが習慣 で、大量につくられる。来年はソチ五輪直後の2月24日にマースレニッツァが始まるが、その前に普通に食べることができる。ブリヌィの中身はイクラやキャ ビア、薄塩のマス、肉、カッテージチーズ、蜂蜜、ジャム、サワークリームなど。毎日違う物を添えて食べるのも楽しいかも。
提供している飲食店
ビストロ「ブリンユガ(BlinYuga)」、所在地4 Ul. Konstitutsii SSSR, Sochi
ソチの料理辞典
Аджика アジーカ(adzhIka) 唐辛子の辛いソース
Барабуля バラブーリャ(barabUlya) ヒメジ
Блины ブリヌィー(blinY) クレープ
Борщ ボールシチ(bOrsh) ボルシチ
Горчица ガルチッーツァ(gorchItca) カラシ(「ヤドリョナヤ」がおいしい)
Икра イクラー(ikrA) 魚の卵
Камбала カンバラー(kambalA) カレイ
Кинза キンザー(kinzA) コリアンダー(カフカース料理でよく使われる)
Лаваш ラヴァーシュ(lavaAsh) グルジアのパン
Мангал マンガール(mangAl) 肉や野菜を焼くコンロ
Мясо ミャーサ(myAso) 肉
Солянка サリャーンカ(solyAnka) 濃厚なスープ
Хачапури ハチャプーリ(khachapUri) パンのような食べ物
Хинкали ヒンカーリ(khinkAli) 水餃子のような食べ物
Хрен フレーン(khren) 西洋ワサビ(ロシアでは激辛ワサビを「目玉取り」と呼ぶ)
Шашлык シャシルィーク(shashlYk) 串焼き肉
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。