G20で熱い街サンクトを優雅に観光

=アレクセイ・ダニチェフ / ロシア通信撮影

=アレクセイ・ダニチェフ / ロシア通信撮影

サンクトペテルブルクが帝政ロシアの首都だったその昔、この街の貴族の娯楽はよく知られていた。アレクサンドル・プーシキンの韻文小説「エヴゲーニイ・ オネーギン」のくだりを思い出すだけで十分だろう。若き伊達男たちは、舞踏会、演劇、歓迎会、お祭り、数え切れないほどの料理が用意された午餐会で忙し かった。9月5~6日に開催される20ヶ国・地域(G20)首脳会議で、また他の目的でサンクトペテルブルクを訪れる人のために、ロシアNOWが高級なレストランや娯楽の情報をここに集めてみた。

 サンクトペテルブルクの創設者であるピョートル1世自身、新しい貴族の娯楽を見逃さなかった。ロシアの皇帝で初めて夜会を催し、歓迎用の宮殿を建設し、芸術作品を収集した。ペテルゴフの豪華な噴水、サンクトペテルブルクの水の旅、宮殿の盛大な歓迎会、エルミタージュ離宮の不思議な仕掛けテーブルを囲んでの午餐会、そして夜の花火は訪れる人を驚かせた。

 18世紀~19世紀のサンクトペテルブルクの娯楽は、現在ほとんど復活している。市内の豪華な宮殿や邸宅では、希望者が大会合や舞踏会を催すことができる。カップルならばミハイロフスキー城をめぐり、ペトロパブロフスク要塞の塔でロマンチックなディナーを楽しみ、ツァールスコエ・セローの公園まで3頭立て馬車で走るのも悪くない。観光客はまた、「ロシアのヴェルサイユ」、ペテルゴフまで馬車で走り、見学した後で花火を見ることもできる。

 

本格派ロシア料理の「ツァーリ」 

 朝食、昼食、夕食を食べるなら、現代的なレストランとは違う本格的なロシア料理が、サンクトペテルブルクのレストラン「ツァーリ(Tsar')」(住所 12 Ul. Sadovaya, Sankt-Peterburg)で味わえる。落ち着いた格調高い内装が魅力。このレストランはネフスキー大通りに近い、街の中心部に位置している。美味なザリガニのスープ、シベリアのペリメニ(水餃子)、シーウルフのグリル、コケモモのクワスなどを食べることができる。また特別メニュー「主の朝食」に は、カボチャ入りのきび粥、じゃがいものドラニク(パンケーキ)、イクラを添えたクレープが含まれている。こんな朝食で一日を始める機会はめったにないはず。

 

ユスポフ宮殿内の「貴族の巣」 

 他の高級レストランとしては、「貴族の巣(Dvoryanskoe Gnezdo)」(住所 21 Ul. Dekabristov, Sankt-Peterburg)がある。建物はユスポフ宮殿の茶室で、内装は19世紀当時を再現しており、文字通り貴族の生活を体感できる。快適なレス トランホール2ヶ所以外にも、夜にライブ演奏が行われるゲストルームもある。

 メニューはフランス料理とロシア料理をベースにした独自の創作料理と、ユスポフ家の料理帖をもとに復活させた料理。熊肉の水餃子のフォアグラ入りワインソースがけ、貴族風カワリチョウザメ焼き、ブルグンド・ワインとエルブ・ド・プ ロヴァンスであえたトナカイのフィレなどはここでしか味わうことができない。

 さらに昔のレシピにもとづいてつくられた、ボルシチ、ビーフ・ストロガノフ、 ウハー(魚のスープ)などの伝統的なロシア料理は貴重だ。アメリカのジョージ・H・W・ブッシュ元大統領が非公式にロシアを訪れた際、ウラジーミル・プー チン大統領とこのレストランでディナーを共にしている。さらにドイツのゲアハルト・シュレーダー元首相とヘルムート・コール元首相、カトリーヌ・ドヌー ヴ、ブルース・ウィリス、ポール・マッカートニーと夫人、その他さまざまな著名人や高官が訪れている。

 

Taleon」で音楽聴きながらのんびり食事 

 朝がゆっくりな休日には、レストラン「Taleon」(住所 59 Nab. Reki Moiki, Sankt-Peterburg)でのブランチもいい。街の中心通りであるネフスキー大通りのすぐわきに位置している。のんびりとした 12:00~16:00には音楽プログラムが用意されている。ブランチのメニューは温燻カワリチョウザメの赤わさび添え、アジア風冷燻ニジマス、子羊肉の コンフィ、ロブスターの赤ソースがけ、新鮮なオイスター、家庭的なデザートなど、とても豊富だ。内装はフランスのルイ16世の時代、もしくはそれより厳格 なネオアンピール様式のエリセエフ邸を再現している。

 

眺望を楽しむならこちら 

 サンクトペテルブルクの眺望を楽しめるレストラン2軒は、中心部にそびえ立つ建物の最上階にある。

 レストラン「テラサ(Terrassa)」(住所 3 Ul. Kazanskaya, Sankt-Peterburg)では、テラスに出てネフスキー大通りやカザン聖堂を見ることもできる。

 レストラン「マンサルダ(Mansarda)」 (住所 3 Ul. Pochtamtskaya, Sankt-Peterburg)では、大きな聖イサアク大聖堂を目の前にして食事ができる。iPadのメニューには、ヨーロッパとアジアのクラシックな料理が並ぶ。

 

クラシックカーのレンタル 

 クラシックカー好きなら、サンクトペテルブルクの娯楽企画会社は、1950年代のキャデラック、ロールス・ロイス、メルセデス・ベンツ、ジャガー、またソ連の高官、宇宙飛行士、俳優が愛したチャイカやポベダといったソ連車を提供している。

 車に乗ったら目指すは買い物。ネフスキー大通りやDLT(レニングラード商業館)百貨店(住所 21-23 Ul.Bol'shaya Konushennaya, Sankt-Peterburg)には、アルマーニからベルサーチまでの有名ブランド店がそろっている。

 

エルミタージュの分館もお見逃しなく 

 現代美術に興味があるなら、宮殿広場の帝国軍参謀本部ビルにはエルミタージュ美術館の20~21世紀の分館がある。マリーナ・ギシチなどの作品を通じてロシアの革新的な美術に触れたり、絵画、インスタレーション、彫刻、グラフィック、写真といった、1980年代から2010年代までの芸術家の作品を購入したりすることが可能。

 

空、川、海を遊覧 

 上空から眺めるサンクトペテルブルクもまた格別だ。レニングラード州からカレリア共和国の湖や森まで、乗客として、または免許があるならパイロットとして軽飛行機で飛行するといい思い出になるはず。

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屋根上の散歩者

 さらにボート、ジェットスキー、ディーゼル船、帆船、ヨットなどが、あらゆる人数に応じてレンタルできる。川や運河を進みながら遊覧したり、湖で魚釣りをしたり、フィンランド湾からバルト海に出たりしてはいかがだろうか。修道院の島ヴァラアム島や、移動時間は1日かかるものの、カレリア共和国キジ島の木造建築群へもアクセス可能だ。

 

シックなナイトライフ 

 豪華な旅を満喫した後は、世界的に有名なラウンジ・レストラン「ブッダ・バー(Buddha-bar)」のサンクトペテルブルク店(住所 78 Nab. Sinopskaya, Sankt-Peterburg)で、ほっと一息ついてみよう。アジア風でとても落ち着けるはず。

 陽気な時間を過ごしたい場合には、レストランとカラオケ を兼ねた高級ナイトクラブ「ジェルソミノ・カフェ(Jelsomino cafe)」(住所 5/29 Ul. Poltavskaya, Sankt-Peterburg)がおすすめだ。カラオケで歌ったり、ショーを見たり、キャビアやさまざまな豪華料理を食べたり、他の来店者を見たりしながら、ロシアの夜の雰囲気を楽しむことができる。

 サンクトペテルブルク市郊外には近い将来、昔の邸宅の建物に入ったホテルやレストラン付きのゴルフ・クラブが、いくつかオープンする。