ロシアのミステリー・スポットTOP5

カムチャツカのキフピヌィチ火山の景色 =イゴリ・シュピリョノク/Focus pictures撮影

カムチャツカのキフピヌィチ火山の景色 =イゴリ・シュピリョノク/Focus pictures撮影

一昨年の暮れに、イングーシ共和国の森で雪男がつかまえられたというニュースが流れ、大騒ぎになった。実際に動物園のオリの中にいたのは、サルのコスチュームを着た従業員で、同共和国のバガウッディン・マルシャニ労働・社会発展相が考えた、新年前のジョークだったことが後に判明した。世間でこんなに反響があると思っていなかったマルシャニ大臣は、各方面への説明に追われる羽目となった。それはともかくとして、ミステリー・スポットを探るには、デマと真実を見分けることが重要となる。ここでは、心理的に怖いところ、物理的に怖いところ、パワースポットを5ヶ所紹介したい。

死の谷

 ロシアには有名な死の谷が3ヶ所ある。それはカムチャツカ、クラスノヤルスク、サハ共和国だ。だが、旅行客が実際に行けるのは1ヶ所だけだ。他の場所は見つけるのが難しい。

 カムチャツカのキフピヌィチ火山西側に位置する地熱地帯のうち、一番下に位置する場所(幅300メートル、長さ2キロメートル)が、死の谷と呼ばれる。その火山ガスには炭酸ガス、硫化水素、高い毒性を有するニトリルなどが含まれている。雪が消えると、火事の後のように焼けた地面の上は、ネズミ、キツネ、クマ、猛きん類の死がいだらけになる。どの動物もここで臭いをかいでそのまま倒れるのだ。ソ連時代に探検隊としてカムチャツカに行った研究者のうち、100人以上が中毒で亡くなっているため、ここに行く際は極めて慎重にならなければいけない。

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イエティの故郷

 アメリカのアイダホ州、ロシアのモスクワ市とサンクトペテルブルク市の3ヶ所の独立研究所で2012年、ロシアに本物の雪男が出現すると認められた。アルタイ地方にあるショリヤ山のアザス洞窟で、2011年に発見された毛を解析したところ、サルのものでも人間のものでもないということが判明した。

 さらにこの毛は、それより以前にサンクトペテルブルク市郊外、ウラル地方、アメリカで発見された雪男の毛と同一のものだったのだ。生物学者はこれが同じ生き物であるとしている。人類との違いは1%のDNAの不一致にすぎなかった。

 雪男は最近、ショリヤ山の大人気の観光ブランドとなり、ツイッターのアカウントも持っている。国内だけではなく、外国からも旅行客が訪れている。

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地下トンネル

 メドヴェジツァ連丘は、ヴォルゴグラード州ジルノフスキー地区にある、高さ250メートルほどの低い丘列だ。球電、UFO、マッチのように焼け焦げた木々、巨大な地下トンネル網、またそのトンネルに住むヘビ人間にまつわる話などが豊富にあるのが特徴だ。ヘビ人間がいるということよりも、このトンネルには一見の価値がある。地下20メートルの場所で、直径は7~20メートル(モスクワ地下鉄のトンネルの直径よりも大きい)と開きがある。第二次世界大戦開戦時、トンネルは工兵らによって破壊されたものの、現在はより入りやすくなっている。また、ここの近くには2ヶ所の温泉があり、1ヶ所目では地下から蒸留水が、2ヶ所目では高い放射線を含む水がわき出ている。

 

ロシア版バミューダ三角海域

 ペルミ地方とスヴェルドロフスク州の境界付近に、モリョブカ村がある。その近くを流れるスィルワ川左岸には、有名なモリョブカ三角地域(ペルミ特異地域としても有名)がある。ここはバミューダトライアングルのような、異常な場所なのだ。ここが知られるようになったのは、ペルミ地方の地質学者エミリ・バチュリン氏が1980年代に、直径62メートルの丸い跡を雪の上に発見したためである。今でも雪男、UFO、球電、プラズモイドに関する話がここから出てくる。科学調査の結果、この場所では強い位置覚異常があるという。

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ポジティブなエネルギー

サマラ湾曲川 =Panaramio image撮影

 ロシアではネガティブなスポットだけではなく、訪れる人がポジティブなエネルギーで満たされる、いわゆるパワースポットもある。世界最強の妖術使いが住むと伝えられているカレリア共和国、アルタイ地方にあるロシア版シャンバラのベロヴォジエ、コラ半島の極圏に位置するロヴォゼロ湖には、人々が健康やめい想のために訪れる。世界有数のミステリー・スポットは、サマラ湾曲川だ。ここ10年で1000件以上もの超常現象が起きているとか。サマラ湾曲川流域にあるスヴェチョルカ山、シャーマン草地、白岩の崖では、プレートの断裂が起こっている。強い地磁気がこの場所で確認されており、世界中の研究者や旅行者のメッカになっている。

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