「ロシアの日」って何?

タス通信

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6月12日、ロシア連邦は最も若い祝日の一つ「ロシアの日」を祝う。1990年のこの日、ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国人民代議員大会が国家主権に関する宣言を採択した。その中では、ロシア連邦憲法と連邦法の優越がうたわれていた。

何からの独立? 

 この祝日は多くのロシア人にとって矛盾したものだ。なんだ、自分の祖国の喪失を祝うのか?といぶかる人もいる。ちなみに、1991年6月12日には、もう一つの重要な事件が起きている。ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国大統領の初の選挙が行われ、ボリス・エリツィン・同共和国最高会議議長が圧勝したこと。

 「ロシアの日」を祝うべきか否かは、多くの人にとって未解決のまま持ち越されている問題だ。ロシアが独立国家になってから既に何世紀も経っているので、「ロシアという若い国が23歳になりました」と宣言するのはいささか奇妙に見える。

 政治学者アレクサンドル・ドゥーギン氏の指摘するところでは、ロシアのアイデンティティーに関する祝日は、何か偉業を達成した日に祝うのが筋だという。そういう日は、幸いにして、ロシアの歴史にはたくさんある。

 「『ロシアの日』は、実際に偉大な戦勝の日などに祝うべきだ。例えば、我国の存続を脅かした侵略者に対して勝利した日とか」とドゥーギン氏は述べる。

 プーチン大統領は、6月12日を、それまでの「ロシア独立の日」から「ロシアの日」と呼び名を変えたことで、ある種の妥協を図ったことになる。これで2002年からはもう、「国家主権に関する宣言を採択」を祝う日ではなくなり、ロシアという国全体の祝日に換骨奪胎されたのだから。

612日とは何か、何であろうとするのか 

 世論調査機関「レヴァダ・センター」は、1600人を対象に、「ロシアの日」をどう考えているか、アンケート調査を実施した。その結果、44%の回答者は、未だにこの祝日が「ロシア独立の日」と呼ばれていると思い込んでおり、正しい名称を知っていたのは38%にとどまった。また5分の1の回答者は、結局この「独立」は彼らにとって何だったのかとの質問に答えられなかった。

 「国家主権に関する宣言」を起草する作業部会を率いていたオレグ・ルミャンツェフ氏に、「ロシアの日」をどう思うか尋ねたところ、彼はしょんぼりしてしまった。

 「これは憲法に則った国家体制の基盤にちなんだ祝日だ。だから、現在の名称はちょっとずれている。宣言でうたわれていたのは国民主権であり、それが連邦制の指針となり、新連邦条約への道を指し示してくれるはずだった。だから、これはかなり理性的な日であって、あまり大向こう受けするようなものではない。しかし、我々がどこへ辿りついたか、正しい方向に進んでいるかといったことをじっくり考えるにはいい日だろう」

 

ロシア人はこの日をどう過ごす? 

 とまれかくまれ、「ロシアの日」は祝日で、したがって休日だ。どう過ごすかは人様々だが、「レヴァダ・センター」のアンケートによると、14%の回答者は、自宅で、または家族と過ごし、11%はダーチャ(別荘)や田舎で過ごすと述べた。その一方で、同数の回答者がこの日も仕事にいそしむとと答えた。

 10人に1人は、自然の中でバーベキューを焼いたり、ビーチで日光浴したりすると回答。9%は「ロシアの日」は普通の土日、休日と何の違いもないと言い、ほぼ同数の人が、ただ「休息のため」にこの日を利用したいと答えた。

 一方、5%は街をぶらぶらしたり、公園で散策したり、もっと遠くへ旅行に行きたいと回答し、3%は祝日にふさわしく楽しく過ごしたいと答え、2%は十分睡眠をとりたいと言い、さらに2%は友達と会ったり、この日が誕生日に当たる友人を祝いたいと言う。 これといった予定はないという人は11%に上った。

 重要なのは、大多数の人が「それにふさわしく」祝いたいと答えたことだが、「ふさわしい」の意味は十人十色なのだ 。