セガールが露製武器のイメキャラか

 ロゴージン副首相の古い友人であるセガール氏は、副首相からの招待に応じて会議に出席し、参加者に挨拶をして、興味深そうに工場で製造される製品を眺めていた。=AP通信撮影

 ロゴージン副首相の古い友人であるセガール氏は、副首相からの招待に応じて会議に出席し、参加者に挨拶をして、興味深そうに工場で製造される製品を眺めていた。=AP通信撮影

有名な兵器工場を基盤とした、新たなコンツェルンが設立される。そのイメージ・キャラクターを、世界的に有名なカリスマで、ハリウッド俳優の、スティーヴン・セガール氏が務める可能性がある。

 副首相で軍需産業委員会委員長を務めるドミトリー・ロゴージン氏は、モスクワの東約270キロメートルに位置するウラジーミル州コヴロフ市のV.A.デグチャリョフ工場で一連の会議に参加し、非常に興味深い発表を行った。発表をさらに効果的にしたのが、軍需産業委員会の委員とともにロゴジン副首相に同行した、ハリウッド・スターのセガール氏だ。

 

国際見本市などでコワモテのイメージキャラクターに 

 ロゴージン副首相の古い友人であるセガール氏は、副首相からの招待に応じて会議に出席し、参加者に挨拶をして、興味深そうに工場で製造される製品を眺めていた。

 今後はここで製造される小型武器のイメージ・キャラクターになるかもしれない。ロゴージン副首相はこう話した。「海外市場でロシア製武器の優位点をアピー ルする際に、セガールさんなどを呼ぶことについて打ち合わせを行った。外国市場や大型の国際見本市でブランドをアピールし、アメリカやその他の西側諸国の 優れたサンプルと比較していただくためだ」。

 提案はとてもおもしろい。同副首相によると、この提案は「新たな競争市場対策を研究している」ことの証だとい う。

 

ロボット製造も

 新しいコンツェルンの組織には、ロボット工学センターも含まれる可能性がある。これができれば、ロボット開発に特化した重要な拠点の一つになるという。 同副首相は、今日「兵士の死を回避するために非接触戦闘が必要となっているが、そのためには戦闘ロボットを使わなければならない」と説明した。

 中央ロボット工学・技術サイバネティックス研究所製品ライフサイクル情報管理部のウラジーミル・パヴロフ部長は、この提案を正しいと考える。「ロボット・システムを生産する基盤工場が決定したなら、それは非常に素晴らしいことだ。デグチャリョフ工場は優れた技術のある良い工場として有名だから、諸手を挙げて賛成だ」。

 ただ、ロシア国内全体のロボット工学の発展状況は、良くないという。「1970年代に保持していた地位をすべて失った。軍事用ロボット技術は当時ほとんどなく、産業部品や何らかの科学研究用ロボットに関する話が中心で、軍事分野での応用は、ロボット製造で一定の成果が得られてから始まった。だが1990年代に産業も科学も崩壊し、これらの分野のほぼすべての研究が停止した」。

 今は連邦非常事態省と一部の管轄機関のみが好ましい状態にあるという。「軍事機器というよりも非常事態用機器ではあるが、それでも非常事態省のロボットの開発状況は良い」とパヴロフ部長は述べた。もっとも、産業用ロボットは世界中で発展しているのに、ロシアではそれがうまくいっていないと付け加えた。

 

無人兵器で世界に追いつけ 

 セルゲイ・ショイグ国防相はこの会議の前に、ロシアのロボット開発が外国より遅れていることと述べていた。連邦国防省向けに開発されている無人航空機、地上複合ロボット、無人潜水艇は、戦術・技術的特性において、外国の同等の機械より劣っているという。

 ショイグ国防相はまた、軍事用複合ロボットの開発が、2011~2020年国家軍備プログラムに従って行われていることに触れた。これは非常に重要な分野だ。

 オレグ・オスタペンコ国防次官はこの会議の後、国防省が今後1~2年以内に、軍事用ロボット製造の具体的な結果を得ることになると話した。

 ロシアのロボット製造については、すでに何ヶ月も話し合いが活発に行われている。

 

ロシースカヤ・ガゼータ(ロシア新聞)の記事を参照

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