=ロシア通信撮影
「最近はうつ状態」
ベレゾフスキー氏の死亡時刻は、ロンドン時間で3月23日午前11時。同氏と親しい複数の人物がブログで語っているところによると、死因は自殺だが、確認されていない。シュッペ氏によれば、ベレゾフスキー氏は最近うつ状態にあり、近親者と会うことも滅多になかったという。
数学者から政界の黒幕へ
ベレゾフスキー氏は1946年生まれで67歳。ロシアの政商。新興財閥(オリガルヒ)ロゴヴァズの総帥。エリツィン時代には政界の黒幕とも言われた。
モスクワ林業技術大学で森林学、ついでモスクワ大学で応用数学を学び、応用数学博士号を取得。応用数学と管理理論の分野で100点を超える研究論文、著作があり、1983年にはソ連科学アカデミー会員となる。これらの業績は、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなどでも公刊されている。
プーチン氏と対立、亡命
80年代末から新興財閥(オリガルヒ)ロゴヴァズの総帥となる。1996~1997年には国家安全保障会議副書記に就任して、チェチェン問題を担当し、1998~1999年にはCIS(独立国家共同体)執行書記、1999~2000年には下院議員をそれぞれ務める。
しかし、2000年代初めよりロンドンに移住し(2003年政治亡命)、プーチン政権批判を強める。ロシア国内では、逆に、詐欺罪、金銭洗浄、プーチン政権転覆工作などで、国内不在のまま有罪を宣告された。
2008年の時点で、Forbes誌は、ベレゾフスキー氏の資産を13億ドル(約1230億円)と見積もっていた。
*ガゼータ・ル、RBCデイリー紙、ロシア通信の記事を参照。
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