「シェルプ」に乗るカニエ・ウェスト
Kanye West/youtube.com最近、米国のラップ・スター、2チェインズとカニエ・ウェストがそれぞれ全地形対応車(ATV)を購入した。世界の終末をも乗り切れるロシア製の「シェルプ」だ。
この車は多くの人が完璧なオフロード車だと考えている。狩猟や旅行、(信じられないだろうが)水上移動に最適だというのだ。そう、「シェルプ」は沼地を走り、氷を破り、川や湖を渡ることができる。悪路や森の中でも楽に走れる。
2020年冬、我々は自らロシアの森でこの車に試乗した。我々の旅は凍結した川を渡るところから始まった。ATVは前部で氷を割って水に入り、間もなく車体を水平にした。それからゆっくりと、だがしっかりと、薄い氷で覆われた水の障害を渡り切った。
対岸に着くと、車は一旦止まり、45度の斜面を滑らかに上り始めた。後部が水に浸かり、車内が少し濡れた。どうやらリアガラスの閉まりが甘かったようだ。しかし大した問題ではない。我々は狩りの道中で、特別な防水服が必要な場所を走っているのだ。
我々はそれから森の中を進み、岩や切り株、倒木などの天然の障害物を乗り越えながらATVの性能を確かめた。車を止めたり、タイヤをパンクさせたりできる物は一つもなかった。我々に指摘できる唯一の欠点は、シートベルトなど、乗員を守る設備がない点だ。装甲兵員輸送車や軍のカマズに乗っているようで、兵役時代を彷彿とさせる。
「シェルプ」と外国の類似モデルの主な違いは、外国モデルには寝る場所がないということだ。「シェルプ」はいつでもどこでも2人の乗員が比較的快適(快適と不快の中間)に眠れる。森の真ん中でも、湖の真ん中でもだ。
その上、2つの電気ヒーターが付いており、夜でも暖かく、車内で調理もできる。
「シェルプ」の主な特徴は、超低圧タイヤと特別な再膨張システムだ。内蔵コンピューターが、車が走破すべき障害物を分析し、すぐにタイヤの空気圧を変更する。こうして岩や倒木を乗り越えたり、水上を走ったりできるのだ。
また、1.5リットルのディーゼルエンジンを持ち、地上なら最高で時速45キロメートル、水上なら最高で時速6キロメートルで進める。
「シェルプ」の重量は1.3トンで、最大積載量は1000キログラムだ。要するに、車上に鹿を載せて楽々と帰宅できる。
燃料タンクの容量は60リットルで、燃費は良くない。1時間につき3リットルのディーゼル燃料を消費する。予備の燃料を買い、車内に積んでおかなければならない。
「シェルプ」の最低価格は5万ドルで、仕様によっては15万ドルに達する。
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