カラシニコフがアップルウォッチと連携するショットガンを公開

Kalashnikov media
 銃の活動状況をすべて記録し、データを直接アップル製品に送る。

 カラシニコフ・コンツェルンが、アップルウォッチと連携できるショットガンMP-155「ウルティマ」を公開した。2021年9月末にモスクワで開かれた兵器展示会で披露した。

 

ガジェット 

 最先端ショットガンには、誰も予想もしなかったようなハイテク・ガジェットが盛りだくさんだ。例えば、外付けディスプレイ付きの内蔵コンピューター、ワイファイ・ルーター、ブルートゥース、バッテリー、その他もろもろの電子機器だ。

 これらがすべてストック(銃床)に内蔵されている。

 銃の主な特徴は録画だ。バレルの下にカメラが取り付けられており、射手のアイフォンやアップルウォッチに活動を直接記録できる。アスリートがヘルメットに取り付けるゴープロ・カメラと同様の仕組みで、POV(視点)アングルで撮影できる。 

 ストックにカメラのディスプレイが付いており、銃の前で起こっていることをすべてユーザーに見せてくれる。ただし液晶ディスプレイは明るいところでは見にくく、直射日光の下ではほとんど何も見えない。 

 とはいえ、この録画機能はユーザーが射撃のスキルを身に付け、帰宅後に全活動を分析するのに役立つだろう。

 ストックに内蔵されているコンピューターにはタイマーが組み込まれており、射撃数と着弾数、射撃時間、発射速度、当たった標的数を記録する。すべての活動が記録され、後から分析できるのだ。

 さらにMP-155「ウルティマ」にはコンパスとGPSモジュールが内蔵されており、銃を紛失しても(そんなことはないと祈りたいが)、位置情報を示してくれる。

 ブルートゥースで動画をダウンロードできる他、側面のUSBポートから充電もできる。

 

専門家の評価

 「このような予想外の機能が加わった理由は単純だ。洒落たスタイリッシュな『おもちゃ』で射撃界に新規ユーザーを引き込むためだ。実戦ではこうした追加機能は射手にとって負担でしかない。しかし狩猟場や森に行って射撃を楽しむ程度なら、きっと役に立つだろう」とロバエフ・アームズ社の技師で元狙撃手のユーリー・シニチキン氏は話す。

 彼によれば、この銃は非常に高価で、プロの射手や猟師は他の銃を買うはずだという。

 「ベネリと同等の価格だ。ベネリが高価なのは、イタリアで作られており信頼性が高いからで、米国のSWATにも採用されている。一方『ウルティマ』が高価なのは単に洒落ているからだ」と彼は指摘する。

 

銃の特徴と価格

 MP-155の標準版は小売価格で約500ドルだ。しかし新製品「ウルティマ」の2021年現在の価格は約2000ドルである。

 MP-155自体は数十年前に狩猟・訓練用に開発された有名な銃だが、この度、顧客にとって新たな魅力を持つMP-155「ウルティマ」として生まれ変わった。

 スムーズボア銃で、口径は定番の12ゲージ、長さ76ミリメートルの実包を使用する。71センチメートルのバレルにより、最大100メートル離れた標的を効果的に仕留めることができる。

もっと読む:

このウェブサイトはクッキーを使用している。詳細は こちらを クリックしてください。

クッキーを受け入れる