ドラマ『湖へ』に出てくる珍しいAKライフル3選

Pavel Kostomarov/ Premier Studios, 2019
 大ヒットドラマに出てくるロシアで最も凶悪な銃について知っておくべきことをまとめた。

 ロシアのドラマ『湖へ』(原題Эпидемия(「エピデミック」の意)、英題To the Lake)は、ネットフリックスで初回が配信されてわずか一週間で最もストリーミングされたドラマの一本となった。

 このドラマは終末後の世界を描いており、社会を崩壊させかねない感染力の強い死のウイルスに命を脅かされているロシアの複数の家族が登場する。

 この作品には、テレビでめったに見ることのないソ連・ロシア製の珍しいAKがいくつも使われている。

AKS-74U 

 これはAK-74Mをコンパクトにしたモデルで、主人公とその元妻が使う銃となっている。主人公らがどうやってこの特殊部隊用のコンパクトなフルオート・アサルトライフルを手に入れたのかは分からないが、ライフルを見る目はあるようだ。

 この銃が最初にソビエト軍に現れたのは1970年代後半のことだ。バレルとガス・ピストンはAK-74Mの半分にまで縮められている。技師らはバレルのライフリング・ツイストを200 mmから160 mmにまで縮め、弾丸の安定性を確保した。しかし、フォアグリップが縮められたため、この銃の下にグレネードランチャーを取り付けることはできない。

 その他の機構はすべてAK-74Mと同じだ。例外はレート・リデューサーの代わりにハンマーの回転を抑制する装置が取り付けられていることだ。

 AKS-74Uは強力な5.45×39 mm弾を使用し、大半のサブマシンガンよりも遥かに威力が高い。非常に頑丈で、クリーニングやメンテナンスも簡単だ。

 銃口初速も大きい(秒速735㍍。参考までに、パラベラム弾は秒速400~450㍍の9×19 mm)。

 こうした特徴から、主人公らにとって最適の銃と言える。

セミオート・ライフル「サイガ」

 「サイガ」シリーズのライフルは、AKの機構をベースにしている。このシリーズは、民間用のライフルにAKの頑丈さを求める人々のために開発されたものだ。

 基本的に、ドラマの登場人物らが用いているのはAK-74Mだが、セミオートでしか発砲していない。このアサルトライフルは、頑丈さや性能の高さに加えて寿命が長いことで名声を博した。集弾率の低さなど、AK-47の弾薬に関わる欠点も克服されている。なお、ソ連がなぜAKMに最強の7.62×39 mm弾を使わなくなったのかについては、こちらの記事を参照されたい

 したがって、主人公が用いるAK-74Mやサイガは5.45×39 mm弾を使用する。これはロシアでもともと狩猟用に用いられていた弾薬だ。なお劇中では、主人公はそれまで銃を撃ったことも持ったこともなく、もっぱら家の装飾品としてこの銃を置いていた。

 AK-74MはAK-47やAKMよりも軽い。従来のAKで木製だった部分はポリマー製になっている。銃の反動や跳ね上がりを抑えるためのマズルブレーキも付いている。

 現在、5.45×39 mm弾を使用するサイガはロシア中のハンターが所有しており、価格がリーズナブル(約5万円)でAK同様に頑丈であるため、国内で最も人気の銃の一つとなっている。 

AK-12

 現代ロシアで最も凶悪なアサルトライフルが、劇中で最も凶悪な登場人物らに用いられているのは面白い。彼らは民間軍需企業の傭兵で、初めの2話では裕福な人々の家を襲っている。 

 AK-12は、古典的なAKの頑丈さはそのままに、従来のものより精度をいっそう高め、人間工学的な工夫を凝らした銃だ。

 伸縮可能で横折れ式の新しいショルダーストックを持ち、どのユーザーの体格にも合わせることができる。防弾チョッキを着ていても、ぬかるんだ土地や草原、森、射撃場で匍匐前進していても、銃を調節することができる。

 AK-12はグリップも新しくなっており、銃を完全に無力化するのに必要な装置をすべて備えている。

 このライフルのマガジンはAK-74やRPK-74のマガジンと互換性があり、新しいRPK-16マシンガンの96発入りドラムマガジンも取り付けられる。

 ピカティニー・レールは銃の上下に付いている。これにより、ドラマの悪役はさまざまなスコープやレーザーポインター、フラッシュライトを取り付けられる。

 銃口に注目すれば、窓を割ったり有刺鉄線を切ったりできる軍用のマズルブレーキが取り付けられているのが確認できる。

 ちなみに、AK-12の作動方式は古典的なAKと同じで、ロングストロークガスピストンとロータリングボルトによるガス圧作動方式だ。

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