カラシニコフがFSB部隊用の新しいサブマシンガンを公開

Pavel Kuzmichev
 これは一分間に700発撃てるロシア最新のサブマシンガンだ。新しいAK-12の長所も取り入れている。

 カラシニコフ・コンツェルンが、モスクワ州で行われた兵器展示会アルミヤ2020において、市街地で活動する対テロ精鋭部隊用に作られた9×19 mm弾を使うサブマシンガンPPK-20を公開した。

ロシア版MP5

 新しいPPK-20は、ドイツの有名なH&K MP5サブマシンガンに似ている。MP5は欧米の対テロ部隊で幅広く用いられている。

 PPK-20は9×19 mm拳銃弾を用い、30発入りの着脱式マガジンで給弾する。一丁につき専用の固定具で結合された2つのマガジンが付いている。徹甲弾からダムダム弾、曳光弾まで、あらゆる種類の9×19 mm弾を使用できる。

 重さは3キログラムで、長さは46センチメートルだ。バレルの長さは23センチメートルで、弾丸に100メートル離れた標的を撃つのに十分な弾道を与える。

 PPK-20はカラシニコフの有名な信頼性と機能性とを備えたAKベースの銃だ。したがって射撃手は、塵や砂、水など、射撃の妨げになり得るものを恐れる必要がない。

 PPK-20はカラシニコフのブローバック作動方式を用い、クローズドボルトから発射する。またマズルフラッシュを隠し、発砲音を消すための着脱式のサイレンサーも付いている。

ヴィーチャシの更なる発展版

 この最新のPPK-20サブマシンガンは、2005年にロシア軍が採用したロシア製のヴィーチャシ・サブマシンガンの更なる発展版だ。 

 新しい銃は、先代の深刻な問題だった人間工学的な欠点を、長い時間をかけて克服したものだ。ヴィーチャシは軍の制式銃で、個人でカスタマイズすることはできなかった。光学機器やフラシュライトを取り付けたり(私費で銃砲店へ行ってピカティニー・レールを買わない限り)、自分の腕の長さに合わせてストックを調節して快適に作戦を遂行したりすることはできなかった。そこでカラシニコフは使い勝手を良くするため、最新のPPK-20にいくつもの人間工学的工夫を施した。

 同社によれば、精度や信頼性を向上させるため、技師らは銃内部の機構にも数多くの改良を施したという。

 2020年末までに、新しいPPK-20は、内務省や連邦保安庁(FSB)、連邦警護庁(FSO)など、ロシア国内で活動する治安機関の部隊に採用される予定だ。

「ロシア・ビヨンド」がLineで登場!是非ご購読ください!

もっと読む:

このウェブサイトはクッキーを使用している。詳細は こちらを クリックしてください。

クッキーを受け入れる