1.An-2
大ベテラン、単発複葉機アントーノフAn-2は、1947年から製造され、中国では今なお製造が続いている。An-2は農業、航空スポーツ、旅客輸送で活躍している。ロシアでは現在1500機以上が運用されており、小型機航空分野で9割以上を占めている。専門家の間では、「永遠の航空機」として知られている。
2.Il-18
ソ連・ロシアの民間航空のベテラン、イリューシンIl-18は、40年以上旅客機として使用され、今なお軍で運用されている。信頼高い上に扱い易く、パイロットから非常に愛されている。機内は広く快適で、乗客からも愛されている。
3.Il-62
イリューシンIl-62は、大陸間飛行用に設計されたソ連初の長距離ジェット機だ。デビュー当時の1963年には世界最大の旅客機だった。
現在、世界のほとんどの国が商業旅客輸送におけるIl-62を運用をやめている。しかし北朝鮮では運用が続いており、そのうち一機は金正恩労働党委員長の「エアフォースワン」として活躍している。
4.Yak-40
1960年代初めに開発されたヤコヴレフYak-40は、ソ連初・世界初の短距離用ターボジェット旅客機だ。貨物室がなかったため、荷物はすべて搭乗の際に預け、専用の空間にしまわれた。
5.Тu-144
トゥポレフTu-144は、コンコルドと並ぶ超音速旅客機で、旅客輸送に運用された超音速機は史上この2つだけだ。西側のコンコルドよりも一ヶ月早い1969年12月31日にデビューを果たした。 費用がかかり、信頼性も低かったため、Tu-144は運用中止となった。しかし、同機はNASAの超音速実験に用いられた。米国がコンコルドよりTu-144を好んだのは、前者(時速2150キロメートル)よりも後者(時速2300キロメートル)のほうが速かったからだ。
6.Tu-154
1026機が製造されたトゥポレフTu-154は、ソ連で最も多く生産された旅客機だ。時速850キロメートルで飛行し、ソ連最速の飛行機の一つでもあった。今日旅客輸送に用いられているのは一機だけで(シベリアのアルロサ航空)、18機が軍に運用されている。
残念ながら、Tu-154は最悪の航空事故に何度か関わってきた。1985年、乗客200人を乗せたTu-154がウズベキスタンで墜落するという、ソ連航空史上最悪の飛行機事故が発生した。2010年には、レフ・カチンスキ大統領を含むポーランド指導部を乗せた飛行機が、スモレンスク近郊で墜落した。
7. Il-86
106機が製造されたイリューシンIl-86は、ソ連で最も多く生産されたワイドボディー機だ。この「ソ連版エアバス」は、350人の乗客を収容できた。座席を450に増やすという改造計画もあったが、実現することはなかった。
8. Il-96
イリューシンIl-96、より正確にはそのバリエーションの一つであるIl-96-300PUは、今日ロシア版エアフォースワンとして活躍している。VIP用の食堂、シャワー室、休憩室を備えており、スポーツジムまである。
9.SSJ-100
スホイ・スーパージェット100は、ソビエト崩壊後のロシアで初めて設計された旅客機だ。22機のSSJ-100を持つメキシコのインテルジェット航空が、今日ロシアに次ぐ運用者となっている。
10. MC-21
このロシア最新の旅客機は、2017年に初飛行したばかりで、今年大量生産が始まる予定だ。メーカーによると、イルクートMC-21はエアバスやボーイングの最新のナローボディー機に匹敵する性能を誇るという。