10のソビエト的な錯覚:時にはあなたの目があなたを欺く…

 ロシアの学校ではふつう、ソ連時代と同じく、数学、ブレーンバスター(脳天砕き)的難問、物理学、論理などを学んでいる。しかし、これらの学科すべてに疑問を抱かせかねない錯覚、錯視をいくつか見てみよう。

1. 螺旋か同心円か?

 一見すると、これは螺旋のようだが、カーソルや鉛筆で線をたどると、ひとつながりの同心円であることが分かる。

 この錯覚は、イギリスの心理学者ジェームズ・フレーザーが考案し、後にロシア・ソ連の物理学者ヤーコフ・ペレリマンが研究した。ペレリマンは錯視をいろいろ研究し、それについての本を出した。

 

2. この図の高さと幅のどちらが長いか?

 この錯覚は、人の目が水平線と垂直線の長さを比べるのがしばしば困難であるという事実に基づいている。この図の高さは、幅よりも長いように見えるが、実はそうではなく、同じなのだ。

 

3. 二つの図形は等しいか?

 AとBは等しい正方形なのだが、Aはより縦長で、幅が狭いように見える。

 

4. 長い線は平行か?

 これらの長い斜線はうねっているように見えるが、実は、短い線がつくりだした錯覚にすぎない。長い斜線は実際には平行だ。これは、その発見者であるドイツの天体物理学者カール・フリードリッヒ・ツェルナーにちなみ、ツェルナー錯視と呼ばれている。

 

5. 水平線は直線か?

 これはヘリング錯視と呼ばれる。ドイツの心理学者エヴァルト・ヘリングが発見し、報告した。水平線は湾曲して見えるが、まっすぐだ。

 

6. どちらの船のデッキが長いか?

 あなたが既に答えを予想されたように、答えはどちらでもない。長さは同じだ。これは、コントラストによる心理的効果。人間は、対象それ自体ではなく、周囲のものと関連させて知覚するからだ。

 

7. どちらの図形が大きか?

 ご名答!実はどちらも同じ大きさだ。上の図形の方が下のものより短く見える。また、下の方が曲率が大きいように見える。だが、もっと目を凝らすと真実が明らかになる。

 

8. 文字は同じ高さにあるか?

 この錯覚は、ヤーコフ・ペレリマンが考案した。文字は黒と白の線で構成されている。直線を引いてみると、文字が同じ高さにあり、別々の方向に傾いてもいないことが分かる。

 

9. 何が見えるか?

 この錯視は「シュレーダーの階段」という。あなたは階段が見えるだろうか?あるいは階段状のくぼみ?はたまた折りたたんだ紙か?実は、そのすべてが正解だが、ふつうはそのうちのどれか一つしか見えない。しかし、少し目を細めると、複数のオプションが見えてくる。

 

10. どちらの男が背が高い?

 ちょっと見ると、右の男の方が背が高いように見えるだろうが、実は同じだ。

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