ロシアの船の死に場所は?

アントン・デニソフ/Sputnik
 時として、船を“退役”させることは、新しい船を造るのと同じくらい手間がかかる。したがって、複雑で労働力を要する解体の過程を省いて船体を海底に沈めるか、はるか彼方の湾の沿岸に打ち捨てるかして“船墓場”を作ってしまうことも珍しくない。

 退役した船を解体するのは容易なことではない。理想を言えば、船は乾ドックで解体されるべきだ。しかし実際にはすべての乾ドックが石油タンカーやクルーズ客船のような巨大な船を収容できるわけではない。おまけにこうした工程は大変コストがかかる。

 

 世界の船の半数は、インド、バングラデシュ、パキスタン、トルコにある専用の解体場所へと最後の航海を行う。まさにその浜辺の上で、自動機械を一切用いることなく、何千という作業員が文字通りつるはしとハンマーを使って手作業でばらばらにする。

 

 船の解体は手間がかかるというだけではなく、作業員の健康にも環境にも有害なとても危険な作業でもある。解体の過程でスクラップの金属、石油製品、水銀、鉛、アンチモンなどが大量に出るからだ。

 

 船を廃棄するもう一つの方法は、海の底に沈めることだ。ソ連は、退役した船を“埋葬”するための墓場を北極海に6ヶ所、太平洋に4ヶ所持っていた。沈められる船の大半はソビエト海軍のものだった。

 

 ロシアやアメリカ、その他の国々は七つの海に船を沈め続けている。この手段は完璧からは程遠い。汚染はもちろん、原子力潜水艦の場合は放射能の問題もある。

 

 船によっては、軍事演習や新兵器の試験で海軍の砲火の標的となることを宿命付けられるものもある。そう遠くない沖に故意に沈められ、軍のダイバーの訓練場となるものもある。

 

 沖合の離れた水域だけが船の墓場の候補ではない。世界中に点在する湾も、岸辺に横たわるか、あるいは浅瀬に半分沈んでいる何十隻もの船の安住の地だ。船たちはここで永遠に始まらないであろう解体作業を待ち続ける・・・。

 

 ロシアの場合、こうした“墓場”の大半は北極圏や極東にある。例えば、ムルマンスク州オレニヤ・グバにあるロシア北方艦隊の海軍基地のそばでは、何十隻という退役した潜水艦の墓場を目にすることができる。ただ、近づいてじっくり見るチャンスは少ない。立ち入りが厳しく制限されているのだ。

 

 軍の船の解体には特別な注意が払われる。乾ドックで武装解除され、すべての兵器と最高機密の備品が取り除かれる。

 

*宇宙船の墓場があることはご存知でしたか?どこにあるか見つけてみましょう

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