極北の犬を偵察の輸送手段に応用

レフ・フェドセエフ撮影/タス通信
 ロシア連邦海軍北方艦隊の偵察旅団は、北方先住民族のトナカイぞりおよび犬ぞりを軍事目的で応用する訓練を始めた。最初の訓練はすでにムルマンスク州で行われている。

 極北条件での奇襲にトナカイぞりおよび犬ぞりを活用する案は、最初の実験で無事、具現化された。条件は過酷で、気温は摂氏マイナス30度だったが、団員と犬は課された課題を無事に遂行することができた。温まるためには、皆一緒に遊牧民の伝統的な住居チュムに入らねばならなかった。北方艦隊のヴァジム・セルガ広報官によると、経験豊富なトナカイ飼育者は、このような野営地を15分で設営できるという。

 

偵察用の犬選び

 「そり用の犬は幼少期に選定される。ハスキーの子犬は生後1ヶ月半ですでに、そりに適しているかどうかがわかる。子犬が表へと走りたがる場合は、活動的で屋内にじっとしていられないということだから、犬の訓練へとまっしぐら」と、第80独立北極自動車化狙撃旅団の犬の管理者であるセルゲイ・チモニン軍曹はロシアNOWに話した。

 非常に活発な子犬であれば、3ヶ月から大人の犬の「仕事ぶり」を見せる。子犬の場合、背骨を歪めないような特別な釣り合い錘を背中にくくりつけて、そりにつなげる。また、軍事活動の大きな音や鋭い音を怖がらないように教えることも大切だ。

 「最初は本の落ちる音を怖がらないように教え、次に自動小銃の発砲音や機関銃の連射の音まで上げていく。調教は1年半で終わる。その時にはすでに大人のそりに割り当てられる」と畜犬学者は話した。

 インストラクターによると、犬の集団にも独自の階層があるのだという。最初に走るのは、「年長」と、全体のペースを決める「つわもの」の2頭のリーダー。「北部では犬ぞりが、最も便利な移動手段の一つ。軍事活動の条件下では、簡単に丘をのぼれ、また負傷者や他のさまざまな物資を運ぶことができる。主人が動けなかったら、最寄りの集落まで連れて行くことができる。予期せぬ状況が発生した場合には、主人を囲み、守って、温めるよう教えられている」とチモニン軍曹は説明する。

 ロシアの北方艦隊(統合戦略司令部「北方」)では昨年、北極圏で戦闘活動を行うための最初の北極旅団が結成された。旅団はアラクルチ(ムルマンスク州)の第80独立自動車化狙撃旅団の基地で編成されている。2番目の旅団はヤマロ・ネネツ自治管区で編成される予定。