ブースターロケット「ソユーズFG」の打ち上げの前の記者会見でのエレーナ・セローワ // ラミル・シトディコフ/ロシア通信
エレーナ・セローワは、ロシア宇宙史上4人目の女性飛行士で17年ぶりに軌道を訪れる女性飛行士となる。ブースターロケット「ソユーズFG」の打ち上げは、9月26日に予定されている。
エレーナ・セローワは、2011年にロシア連邦宇宙局の宇宙飛行士グループの一員となったが、本人によれば、たとえば雷雨の条件下でガンマ線バーストなどを調べる「稲妻ガンマ」といったISSでのあらゆる分野の科学実験に関心を抱いている。
滞在期間は170日だが、エレーナは、軌道から家族や親戚に定期的に連絡をするそうで、ロシア通信へのインタヴューで「それには何の問題もありません。ISSにはIPからEメールまで現代的な通信手段がすべて装備されていますから」と語った。エレーナは、38歳、夫君は、元テスト宇宙飛行士のマールク・セローフで、11歳の娘さんがいる。
エレーナは、幼いころから宇宙に憧れていた。沿海地方ウスリーキイ地区の小さな町ヴォズドヴィージェンカという田舎に生まれた彼女は、子供時代の夢を温め続け、モスクワ航空大学の航空宇宙学部へ進学し、そこでエンジニアの資格を取得し、卒業後、ロケット宇宙会社「エネルギヤ」に就職し、2004年に飛行管制センターへ移った。
有名なガガーリン名称宇宙飛行士養成センターでの訓練後の2005年、エレーナは、宇宙飛行士グループへの編入を申請する。その後、メディカルチェックや宇宙飛行士候補としての審査の長い期間をはさんで、2007年、一般宇宙訓練コースへ進み、2009年6月、試験に合格してテスト宇宙飛行士の資格を得た。
地上での最後のつらい試練となったのは、セルゲイ・ルィージコフおよびオレグ・ノヴィーツキイとチームを組んでの沙漠でのサバイバル・トレーニングであった。2011年12月、エレーナは、「ソユーズTMA」のフライトエンジニアに任命された。
セローワは、宇宙には差別がないとして、こう語る。「訓練の現段階で私はクルーの一員となりましたが、仲間の男性飛行士たちは今のところ自分が羽ばたく時を今か今かと待っています。たしかに、女性は、仕事のプロフェッショナルであると同時に良き主婦であり妻であり母親でもなくてはなりませんから、相当な負担ですが、それが仕事に障るようではいけません」。
彼女は、未知なる宇宙の旅に怖気づくことなく、「これは、私の仕事、私の選んだ職業なのです」と語った。
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