戦車支援戦闘車「テルミナトル2」=タチアナ・アンドレエヴァ撮影/ロシア新聞
戦車支援戦闘車「テルミナトル2」
世界的に有名なT-72戦車を基盤とした、新型戦車支援戦闘車「BMPT-72」が、初めてお目見えした。壊滅的な火力があり、市街戦でてき弾発射機による攻撃から戦車を守るだけでなく、自動車化歩兵部隊の一部として、自力で課題を解決する。
BMPT-72が従来の「テルミナトル」と違う点は、完成された射撃統制装置、金属片や小銃の射撃からの誘導ミサイル発射機の保護、操縦の効率を維持しながらの5人から3人への乗員削減など。車両の武装重量は、その保護レベルを下げることなく、48トンから44トンへと軽減された。
「テルミナトル2」は、古いながらも依然として信頼性の高いT-72戦車を保有している国にとって、特に興味深いものとなる。新しい技術によって、素早くかつ最小限のコストで、新しい車両を購入することなく、自国の軍を超最新式の軍に変えることができる。
重装輪歩兵戦闘車「アトム」
重装輪歩兵戦闘車「アトム」=タチアナ・アンドレエヴァ撮影/ロシア新聞
「アトム」コンセプトのプロジェクトは、今回の見本市の主なセンセーションの一つとなった。この重装輪歩兵戦闘車は、フランスとロシアの専門家が共同で開発した。重量30トンの4軸車両には、57ミリメートル砲が装備されており、昼夜を問わずに、また停止中でも走行中でも、標的を破壊することができる。発射速度は毎分140発、射程距離は6キロメートル。大重量にもかかわらず水陸両用で、完全武装した兵士を8人輸送可能。大口径弾や地雷の攻撃からもしっかりと保護する。開発者によると、保護レベルの強弱とそれに対応する火力の強化は調整可能だという。
特別消火ロボット複合体「SPM」
SPMは、装甲保護レベルの高い、無限軌道消防車。T-72戦車やT-80戦車のコンポーネントを使用してつくられており、3人の乗員による操作や遠隔操作が可能。
特別消火ロボット複合体「SPM」=タチアナ・アンドレエヴァ撮影/ロシア新聞
過酷な条件のもとで消火作業を行うことのできる、これほどの強力な機械、しかも遠隔操作が可能な機械は、世界でつくられていない。このような消火ロボットを必要とする非常事態は多い。SPMは、火薬の爆発が起こっている弾薬庫、大火災の中心、石油やガスの採掘場、人間に危険な物質の汚染が起こりうる場所などの、もっとも危険な火災の消火用としてつくられている。
駆逐戦車2S25「スプルト」
ソ連時代に製造されていた水陸両用戦車PT-76は、世界中に広く販売されていた。当時水陸両用戦車は、ソ連以外で製造されていなかった。PT-76はすでに老朽化しているが、2S25「スプルト」はロシアの次世代水陸両用戦車と見なすことができる。
駆逐戦車「スプルト」=タチアナ・アンドレエヴァ撮影/ロシア新聞
浮航速度は時速9キロメートル、道路での走行速度は時速70キロメートル。空挺部隊と海軍歩兵隊での使用のためにつくられており、乗員は3人に設定されている。軽い防弾装甲と強力な125ミリメートル砲を装備。車両は空輸可能で、落下傘をつけて落した場合、内部の乗員の安全は保証される。
アクティブ防護システム「アレナE」
アクティブ防護システム「アレナE」=タチアナ・アンドレエヴァ撮影/ロシア新聞
「アレナE」は、輸出用に開発されたシステム。このような防護システム、すなわち成形炸薬手榴弾や誘導ミサイルが戦車に近づくと破壊するシステムを開発したのは、ロシアが最初である。新しいアレナEは外観も新しい。防護システムは砲塔の上ではなく、両側についている。このシステムを開発したコロムナ機械製作設計局の関係者によると、このシステムは現在、性能において世界最高だという。
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