国防省が示したロシア軍の強化

国防相のセルゲイ・ショイグ上級大将率いる国防省幹部会議も、合同演習開始前に仕事を総括した=タス通信撮影

国防相のセルゲイ・ショイグ上級大将率いる国防省幹部会議も、合同演習開始前に仕事を総括した=タス通信撮影

野戦砲が一斉射撃を行い、戦車や自動車化狙撃兵隊が攻撃し、攻撃航空隊が打撃を与え、軍用輸送機から空中降下隊が地上めがけて飛び降り、敵軍が占領している海岸に海軍歩兵が上陸している・・・9月20日、ロシアのカリーニングラード州の特殊練習場「フメリョフカ」と「プラウジンスキー」、ベラルーシの「ブレスツキー」、「ゴシュスキー」、「オブズ・レソノフスキー」、ロシアの飛び地が面しているバルト海水域で、ロシアとベラルーシの戦略的合同軍事演習「西2013」が始まった。

 第1国防次官のアルカディー・バヒン上級大将によると、同盟軍のこの1年の戦闘訓練や軍事訓練の総括となるのが、西2013演習だという。

 国防相のセルゲイ・ショイグ上級大将率いる国防省幹部会議も、合同演習開始前に仕事を総括した。ショイグ上級大将は会議の開始にあたり、国防省が大統領令に従って2020年までの活動計画を作成したことに改めて触れた。この計画は、ハイテク装備した敵軍に立ち向かう能力を持つ、ロシア軍の創設を目的としたもの。

 この計画の流れについては、ロシア連邦軍参謀本部参謀総長であるワレリー・ゲラシモフ上級大将が、作成者も出席したこの会議の最初の部分で述べた。すべての行事が2013年と2014年で月別、2015年で四半期別、それ以降で年別に詳細化されているという。「兵団や部隊の隊長はすでに、兵器や軍事技術品をいつ、どのぐらい受け取れるのか、それらを配備するインフラの整備がいかになされるか、その使用に専門家の教育がどこでどれだけ必要かを知っている」。

 ゲラシモフ上級大将は、契約軍人の募集計画が予想以上に進んでいると話した。「9月1日時点で陸軍と海軍の人員補充率は80.6%(つまり大統領令に従って100万人の軍人を集めなければいけないところ、現時点では80万6000人しかいない)。だが契約軍務には4万8000人以上が採用され、9月1日時点で計画の106%に達している」。今年末までに、軍の人員補充率は計画通りの82%(82万人)にしなければならない。

 ゲラシモフ上級大将は、軍への新兵器導入および技術刷新について話しながら、最新式の兵器、軍事技術品、特別技術品の割合が拡大し続けていることに触れた。2015年末までにその割合を30%、2020年までに70~100%まで高めるために、軍需産業企業との提携が行われており、すでに17%まで割合を拡大できたことを強調した。

 短距離弾道ミサイル「イスカンデルM」がすでにロケット旅団の一団に装備されており、今年末までにさらぶもう一団でも導入されるという。また戦略ロケット軍ロケット連隊の一隊が新型大陸間弾道ミサイル「ヤルス」に、空軍基地2ヶ所が戦闘爆撃機「Su-34」、攻撃ヘリコプター「Mi-28H」および「Mi-35M」に、自動車化狙撃旅団および戦車旅団の6団が最新式主力戦車「T-90S」と自走榴弾砲「ムスタS」に移行し、編成部隊の36部隊が最新式の通信機器を入手し、自動車化狙撃旅団の6団が無線電子戦に対抗可能な新しい機械を導入する。サハリン軍団司令部、航空・宇宙防衛の連合、陸軍の航空機および海軍歩兵隊、空挺部隊師団の偵察大隊の編成が行われ、長距離機および軍用貨物機の軍管区空軍基地は、新しい師団および連隊の組織の管轄となる。極東では新たに工兵連隊が2連隊編成される。

 ゲラシモフ上級大将はまた、今年中に軍事都市16市の整備を完了する予定で、200施設以上の建設および改修がすでに進んでいることを明らかにした。さらに軍人の住居については、4万1400人に定住用住居を与えると述べた。9月1日時点で1万5300室のアパートがすでに割り当てられ、今年末までにこれが2万6100室まで増やされるという。「このようにして、2012年1月1日までに応募した軍人すべてにアパートを供給する」。

 ゲラシモフ上級大将がプレゼンテーションに使用した報告、スライド、写真によって、軍備、軍人および家族の社会的条件の整備、社会における軍のステータスとその権威の向上などに、軍の幹部が真剣に取り組んでいることが証明された。まだまだやらなければいけないことはたくさんある。政府はようやく始めたばかりだ。ただしロシア軍の即応態勢のレベルを、世界の先進国の軍のレベルまで高めるのは、極めて難しい。