スコルコボの未来に光がさす

写真提供:sk_en / flickr.com

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ロシア版シリコンバレーを目指す「スコルコボ」にとって不安な1年が過ぎ、ようやく2020年までの予算配分が保証された。

2020年までの予算配分が決まる

 ドミトリー・メドベージェフ首相が発案者となった、モスクワ郊外の革新的技術特区「スコルコボ」は、政府からようやく予算配分についての回答を得ること ができた。経済開発貿易省のオレグ・フォミチョフ副大臣は、スコルコボが2020年まで、国家予算から1356億ルーブル(約4068億円)を受け取ると 話した。

 現在は2015年までの配分しかない。2012年から予算は徐々に削減され、予算の部分を民間の資金に代えていかなくてはならない。

 今回のプログラムには、何にどれだけの予算が必要かが明確に記載されている。革新環境の整備に570億ルーブル(約1710億円)、スコルコボ科学技術大学の発展に420億ルーブル(約1260億円)、インフラに370億ルーブル(約1110億円)、住人への補助金に320億ルーブル(約960億円) と、経済開発貿易省戦略的管理・予算編成課のアルチョム・シャドリン課長が具体的な数字を発表した。

 

昨年後、ロシア会計院が多数の違反を指摘 

 ロシア会計院がスコルコボの調査を終え、多数の違反があったことを発表した去年の秋以降続いた、スコルコボの不安な時期は、終わりを迎えた。違反の一部 には、ロシア捜査委員会も関心を示していた。会計院の監査人はまず、イノベーションに対する補助金の出金手続きが不透明だと考えた。

 スコルコボの創設者の一人かつ管理者あるウラジスラフ・スルコフ副首相兼内閣官房長官が辞任した後、多くの政府関係者がこのプロジェクトの先細りを予測 した。プーチン大統領はスコルコボを不自然だと考え、常に距離を置いてきた。政府の関係筋によると、プーチン大統領はスコルコボを一度も訪れたことがない という。

 ここへの予算配分が継続されるとはいえ、その資金管理のメカニズムを厳格化する予定はないと、シャドリン課長は話す。「補助金受領者の選定にいかなる不満もない」。

 

透明化を約束 

 スコルコボは今後より透明化していくことを約束した。今後はここの有効性の評価基準が明確になると、スコルコボのアレクサンドル・チェルノフ副理事長は 考える。スコルコボの住人が生み出す仕事場の数、市場におけるその製品の占有率、その特許登録数といった指標のことを意味しているのかもしれない。

 スコルコボにとって鍵となる有効性指標はすでに示されており、そのうちの一つはほぼ完了している。1000社の住人登録を目指して、すでに941社が 入っている。またIT業界で登録されている特許の4分の1も、ここの住人のものだ。チェルノフ副理事長は、これまでの計画通り、民間の資金を国家予算に置 き換える努力も続け、その割合を大きくすると考える。これも有効性指標の一つだ。

 大統領府の関係筋によると、すでにスコルコボを発展させる態勢になっているため、現在はいかなる不安もないはずだという。