チェリャビンスク州に落下した隕石の欠片のうち、0.5~3センチメートルのものを17個、岡山大学の関係者に提供した =ロイター通信撮影
「当大学の設備により、一ヶ所の研究所で隕石の徹底分析を行える。新たな情報を得られると考えている」と岡山大学研究グループの責任者である中村栄三教授は、タス通信に語った。
最新の情報によると、「チェリャビンスク」と名づけられた隕石の破片は、すでに60キログラム弱収集された。そのうちの多くがウラル地方南部およびカザフスタンで発見されたものだ。
組成の分析が進む
ロシア科学アカデミーの研究者らは、すでに研究結果を得ている。主にケイ酸塩鉱物からなり、10%以下の亜鉛、鉄、クロム、コバルト、アルミなどの金属が含まれる。この小惑星の年齢はまだ定められていないが、これまでの評価から、約45億年と考えられている。
岡山大学関係者は、独自の設備で隕石の組成や年代を調査しながら、新たな発見ができると考えている。というのも、岡山大学の研究者はここ数年、小惑星探査機「はやぶさ」が2010年に地球に持ち帰った、小惑星「イトカワ」の土壌サンプルを研究しているからだ。「イトカワ」と「チェリャビンスク」は、同類だと考えられている。
チェリャビンスク州周辺に欠片が落下したこの隕石は、かつて大型の小惑星の一部だったが、その後剥離した。約1000万年前に、この隕石に他の宇宙物体が衝突した。大気圏突入前の大きさは、質量約1万トン、直径18~20メートルと評価されている。突入後、質量の約90%が粉々になり、地上には約10トンが落下した。
*元原稿(露語)
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