ご存じかもしれないが、ロシア語の名詞には一定の変化の形をもつ「性」がある。a(アー)またはя(ヤー)で終わる単語(抹茶という単語もこれに当てはまる)はすべて女性名詞である。一方、紅茶や緑茶、プーアール茶、烏龍茶、カルカデなどといった他の種類のお茶はすべて男性名詞である。
この原則に従い、短編小説「モウグリ」(ジャングル・ブック)に登場する黒ヒョウのバギーラは、オリジナルではオスであるが、ロシア版ではメスとなっている。しかし、専門家たちは、このような外国語を借用するプロセスにおいて、至って自然なことであり、驚くべきことではないとしている。
モスクワのレストランでは、ピンク、ブルー、パープル、オレンジの抹茶をベースにした飲み物が出されている。これは一体どのようなものなのか。実はこれは、色つきの抹茶と呼んでいる粉末茶である。ピンクはドラゴンフルーツの実をおろしたもの、ブルーはチョウマメという植物の蕾の粉、パープルはクコの実の果肉、そしてイエローはマンゴーの身のエッセンスの色である。つまり、これらの飲み物の名前は単に、人々を惹きつけるためのイメージ戦略でつけられたものだというわけだ。
抹茶クリームのブリヌィケーキ
Cake me tender抹茶人気の高まりとともに、抹茶を使った料理の数も増えている。日本で広く知られるクラシカルな抹茶はもちろん、ロシアの多くのレストランでは、抹茶クリームのブリヌィケーキやロシア人が大好きなスィルニキ(カッテージチーズのおやき)の抹茶バージョン、抹茶ソースがけのサーモン(!)、そしてなんと抹茶のフンムス(ゆでひよこ豆、胡麻のペースト、すりつぶしたニンニクなどで作るペースト上の料理)まである!
抹茶のスィルニキ
Пан Запекан抹茶ソースがけのサーモン
Chef Market抹茶のフンムス
Eduardo1961/Getty Imagesロシア・ビヨンドのニュースレター
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