9268便の墜落原因に様々な憶測

ロイター通信撮影
 ​ロシア「コガリムアビア航空」のエアバスA321型旅客機(9268便)が10月31日、エジプト東部のシナイ半島で墜落し、乗客・乗員224人全員が死亡した。調査機関は今のところ、原因を特定できていない。専門家の間ではすでに、事故原因として3説が浮上している。この共通点は、高高度で客室の爆発的減圧による機体の空中分解が起きたということである。

 国際事故調査委員会は、9268便のブラックボックスの解読を始めた。専門家の間では事故原因として異なる説がでてきているが、共通しているのは客室の爆発的減圧が起こったということだ。

 

1説目「テロ」

 墜落現場で調査を行っている専門家の一部は、「コメルサント」紙の取材に対し、航空機の荷物室で爆発があり、減圧と破損が起こった可能性があると話している。

 局所的な爆弾の爆発だけで航空機を分解させるのは無理で、急速な減圧が爆発的な気密性低下を引き起こしたのではないかという。

 ロシアとエジプトの専門家は、1988年12月に発生したアメリカ「パンアメリカン航空」のボーイング747型旅客機(103便)の爆破事件と比較検証している。この時、テロリストは、小さなプラスチック爆薬をラジオカセットレコーダーに偽装し、スーツケースに隠していた。

 

2説目「亀裂」

 疲労亀裂が機体の減圧と爆発を起こした可能性もある。

 レバノン「ミドル・イースト航空」のエアバスA321型旅客機(今回墜落した旅客機)は2001年11月、エジプトの「カイロ国際空港」の滑走路でしりもち事故を起こしている。この時の損傷が完全に修理されておらず、メンテナンスでそれが気づかれなかった可能性がある。

 10年ほどが経過した後、このような損傷から機体の分解が起こることもあり得ると、航空輸送インフラ整備基金「民間機パートナー」のオレグ・スミルノフ理事は、「モスコフスキー・コムソモレツ」紙の取材に対し、語っている。

 こうした事故を起こした後の旅客機をコガリムアビア航空が購入したことがわかっている。

 

3説目「エンジンのトラブル」

 爆発的減圧の原因は、エンジンの不具合の可能性もある。

 タービンが破損し、ブレードが外れた場合、翼と胴体に穴を開ける可能性がある。専門家は、コメルサント紙に対し、タービンのブレードが「激しい速度で外側へと飛び、同一面で動きながら、電動のこぎりの刃のように、航空機の翼と胴体を切る」と説明している。