鳩山由紀夫元首相は13日、モスクワで記者会見し、クリミア訪問について語った。=アンナ・イサコヴァ撮影/ロシア連邦議会の下院/タス通信
「日本のマスメディアはどこも『鳩山氏はどうして住民投票が公正なものだったと納得できるのだろうか。実際に住民投票が行われているところを見たわけでもないのに』と書いている。でも私は責任者や学生など、非常にたくさんの人と会った。現実を自分なりにしっかりと確かめられたのは、これらの出会いから。クリミアの住民の圧倒的多数が幸せであることがわかった」と鳩山氏は述べた。
鳩山氏はこれより前に、クリミアの状況について「情報封鎖を破り」、「日本社会に編入の真実を伝える」意向を示していた。いかにしてそのような意向を実現するのか、というロシアNOWの記者の質問に対し、鳩山氏はこう答えた。
「できるかぎりのことをするつもり。東アジア共同体研究所の理事を務めているので、インターネットやマスメディアを通じて人々に語りかけ、真実を伝えていきたい」。「下からの運動」を起こし、「クリミア問題」に関するパンフレットや書籍を出版し、また可能であれば政府に直接伝えると話した。鳩山氏が目下期待しているのは、「日本国民の間でクリミアの真実が広まれば、政府の制裁解除に寄与する」という点。
鳩山氏は会見の際、ロシアと日本の領土問題が未解決であることに触れた。対ロシア経済制裁を続けることが日本の国益にかなうということには懐疑的である。「正常な日露関係にできるかぎり早く戻ることが必要」と鳩山氏。
日本には今、経済的な協力の可能性が幅広くあるという。まず、クリミアへの水と電気の供給の支援、ケルチ海峡の橋の建設への参加。ただ、制裁の状況にあって、このようなプロジェクトに日本が参加するのは困難であることを鳩山氏は表明した。それでも、最新技術と民間資本をクリミアに募ってみると約束した。
鳩山氏はクリミア半島が「驚くほど美しい」と感じた。「クリミアは伊豆に似ているが、クリミアはケタ違いに大きい」。鳩山氏は黒海と「花豊かな見事な山々」を見た。
状況を「何よりも自分たちなりに解釈するために」、多くの日本人がクリミアに行ってみたいと感じる可能性も、鳩山氏は排除しなかった。クリミア入りに問題が生じるとは考えていない。「日本外務省はこの訪問に非常に否定的だったが、訪れることへの正式な制限はない。日本国民、特にジャーナリストが、クリミア半島の現状に関心を持ち、訪問することを願う」と鳩山氏。
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