世界情勢11/26報道

ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領(右)が、リトアニアのダリア・グリバウスカイテ大統領を歓迎する。11月24日、ウクライナ、キエフ。=AP通信

ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領(右)が、リトアニアのダリア・グリバウスカイテ大統領を歓迎する。11月24日、ウクライナ、キエフ。=AP通信

フランスからロシアへのミストラル級強襲揚陸艦の輸出の問題、ウクライナ、リトアニア、ポーランドの防衛同盟、次回のイラン核協議などについて報道されている。

  「ガゼータ・ル」紙は、フランスのフランソワ・オランド大統領が、ロシアへのミストラル級強襲揚陸艦の納入について、拒否権を行使した、と伝えている。

 軍事用途品の輸出ライセンスはミストラルに対して発給されない。

 北大西洋条約機構(NATO)の関係者や影響力のあるアメリカの議員は、ウクライナ情勢の悪化の原因がロシアにあるとして、ミストラルの納入に反対していた。

 フランスが契約の義務を履行しない場合、違約金は30億ユーロ(約4350億円)になると、ロシア側は試算している。ロシア連邦国防省のユーリ・ボリソフ次官は、「我慢強く待つ」用意がロシアにあるものの、場合によってはストックホルム商業会議所仲裁裁判所に訴える可能性もあるとの声明を発表した。

 仲裁裁判所がウクライナ情勢を不可抗力と認め、フランスに取り引きを拒否する権利を与えるかは、今のところわからない。モスクワ国立国際関係大学国際法講座のイリヤ・ラチコフ助教授によると、フランスで軍事行動があった場合などに、不可抗力の範囲に収まるという。

 インターネット雑誌「週刊誌」の副編集長で軍事専門家のアレクサンドル・ゴリツ氏は、オランド大統領の決定が「ロシアには一切ミストラルを納入しない」ことを意味すると考える。

 

 「独立新聞」は、ウクライナがリトアニア、ポーランドと防衛同盟を設立する、と書いている。

 リトアニアのダリア・グリバウスカイテ大統領が24日、ウクライナの首都キエフを訪問し、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領、アルセニー・ヤツェニュク首相らと相次いで会談した。

 ウクライナは会談後、ウクライナ南東部の紛争でNATOの支援ばかりを期待せずに、個別のNATO加盟国と防衛分野の関係を発展させていく、との結論に達した。

 グリバウスカイテ大統領とポロシェンコ大統領は、ウクライナ、ポーランド、リトアニアの同盟の設立について協議した。ポロシェンコ大統領はこう述べた。「将校の育成、リトアニアでの多国間演習への参加、軍事技術分野での協力、ウクライナ軍向けの具体的な兵器要素の納入について合意した」

 国際民主主義研究所のセルゲイ・タラン所長は、リトアニア経由でウクライナに兵器用の部品の供給が行われる可能性を指摘する。ただし、ウクライナ政府が改革に本腰を入れたことを欧米が確認した後の話だという。

 ウクライナ軍・転換・軍縮研究センターの専門家セルゲイ・ズグレツ氏は、欧米がウクライナへの兵器輸出用にリトアニアを衝立として使うことはないと説明する。「それぞれのNATO加盟国が自国の法律にもとづいて活動している。秘密の決定やアドバイスに則っているわけではない」。ウクライナはNATO加盟への道のりが長いと考えており、今から防衛能力を強化できるような中間同盟をつくろうとしているのだという。「リトアニアとポーランドが同盟国になるのは自然なこと。これらの国はウクライナと同様、ロシアを自国の安全保障の脅威と見なしている」とズグレツ氏。

 

 「コメルサント」紙は、ロシア連邦外務省の消息筋の話として、イランと6ヶ国(ロシア、イギリス、ドイツ、アメリカ、フランス、中国)の核問題をめぐる協議が、12月10日にも再開されると伝えている。

 開催場所は確定していないが、オマーンの可能性もある。協議は専門家レベルで行われ、その後必要に応じて、外務省関係者(ロシア側はセルゲイ・リャプコフ外務次官)が出席するという話もある。