ウクライナ情勢6/30報道

ウクライナ東部ルガンスク州で全欧安保協力機構(OSCE)の国際監視団員4人が、28日に解放された=ロイター通信

ウクライナ東部ルガンスク州で全欧安保協力機構(OSCE)の国際監視団員4人が、28日に解放された=ロイター通信

ロシア人ジャーナリストが撮影中に被弾して死亡(コメルサント紙 

 コメルサント紙は、ウクライナにおけるさらに一人のロシア人ジャーナリストの非業の死について、次のように伝えている。テレビ局「第一チャンネル」の撮影技師アナトリー・クリャンさんは、腹部を負傷して死亡した。惨事は、クリャンさんが記者および音声技師とともに兵士の母親たちに関するルポルタージュのために訪れたドネツィク(ドネツク)州内の軍の駐留部隊のそばで発生した。

 クリャンさんは、被弾した後もなお力尽きるまでカメラを回し続けていたという。同僚たちが真っ先に救助に駆けつけたが、クリャンさんの腹部の傷は致命傷となった。

 ロシアの取調委員会は、クリャンさんの殺害を刑事事件として立件し、この刑事事件は、禁じられた戦争遂行の手段および手法がウクライナの軍ならびに「国家親衛隊」および「右派セクター」のメンバーによって使用された刑事事件と一緒に扱われる。ロシア外務省は、事件の調査と犯人の処罰をウクライナ当局に求めた。

 ロシア人ジャーナリストの非業の死は、ウクライナの軍および治安当局が、国の東部における武力紛争の鎮静化をまったく望んでおらず、それでなくとも危うい停戦に違反していることを、改めて証明した。今月半ばには、VGTRK(全ロシア国営テレビ・ラジオ放送会社)の撮影班が迫撃砲弾に晒されて、特派員のイーゴリ・コルネリュークさんとビデオ技師のアントン・ヴォローシンさんが死亡している。しかし、ロシアのテレビ局には、今も紛争地帯を後にするつもりはない。

 

露、仏、独、ウクライナの四者協議 コメルサント紙 

 コメルサント紙は、ロシアのウラジーミル・プーチン、フランスのフランソワ・オランド、ウクライナのペトロ・ポロシェンコの各大統領およびドイツのアンゲラ・メルケル首相によるウクライナ問題に関する協議について、次のように伝えている。焦点となったのは、停戦の延長やロシア・ウクライナ国境の管理といったウクライナ東部における危機解決の問題。四者協議は、ポロシェンコ大統領が金曜日にブリュッセルでの欧州理事会サミットで発表した三日間の停戦が期限を迎える一日余り前に実施された。

 EUは、停戦および国境の管理のメカニズムを調整し、民兵に占拠された検問所を中央政府の管理下へ戻し、人質を解放し、作成された和平プランの実現に関する交渉を実施するよう、呼びかけた。

 そうでない場合には、EUは、停戦が期限を迎えた後に「特定の対象に対する措置」の検討に戻ることを約束した。ロシア、フランス、ドイツの首脳は、停戦をさらに延長するよう、ポロシェンコ大統領に呼びかけた。また、OSCE(欧州安保協力機構)の代表の参加を伴うロシア・ウクライナ国境の監視も、協議の最重要問題の一つとなった。

 

「ポロシェンコに求められるプランB」(独立新聞  

 独立新聞は、「ポロシェンコに求められるプランB」という見出しの記事を掲載し、次のように伝えている。国家親衛隊は、ウクライナ指導部の煮え切らない姿勢に不満を抱いている。ドンバスにおける新たな停戦の期限が迫っているが、ドネツィクとルハーンシク(ルガンスク)の両州における戦闘が止むことはなかった。国家親衛隊は、プランBの実現に着手することを大統領に求めるよう、住民に呼びかけた。このプランの内容については、今のところ不明だが、専門家らは、ドネツィクとルハーンシクの両州における戒厳体制の導入かもしれないとみている。

 反テロ作戦がピンポイントでおこなわれているとすれば、戒厳体制は大規模な軍隊の動員を可能とする。ポロシェンコ大統領は、ドネツィクとルハーンシクの両「人民共和国」の支持者らに対して、一週間の停戦のうちに武装を解いて傭兵を帰宅させて降伏しないならばプランBを実施する、と威嚇したという。

 一方、ウクライナ、ロシア、OSCEの代表ばかりでなく「人民共和国」の代表も参加した危機解決に関する協議が始まった。ポロシェンコ大統領は、危機の平和的解決のためにあらゆる手段を行使しようとしており、ロシアは、西側からの三度目の一括制裁をなんとか避けようとしている。

 ロシアの狙いは、交渉の引き延ばし、ドネツィクとルハーンシクの両「人民共和国」の合法化、沿ドニエストルと同様の現状の固定化にある。