恩赦を施されたアークティック・サンライズ号の乗組員

デニス・シニャコーフ撮影

デニス・シニャコーフ撮影

砕氷船アークティック・サンライズ号で掘削プラットフォーム「プリラズロームナヤ」を襲撃したかどで逮捕された国際環境保護団体「グリーンピース」の30人の活動家全員に、恩赦が適用された。最初に釈放の権利を得たのは、船長であるアメリカ人のピーター・ウィルコックス氏。専門家らによれば、恩赦は、自ら罪を完全に認めることを前提としているが、「グリーンピース」は、活動家らは誰もそうしなかった、と声明している。

 ペチョラ海を航行する砕氷船アークティック・サンライズ号の船上で拘束された「グリーンピース」の活動家らには、国家会議(連邦議会下院)が決定した恩赦に関連した刑事事件の停止について通知された。

 「グリーンピース」の北極プログラムのコーディネーターであるエヴゲニヤ・ベリャコワ氏は、ヴズグリャード紙にこう語った。「12月24日、取調委員会は、刑事事件の幕引きを開始しました。すべての活動家が恩赦を受け入れましたが、自分の罪を認めた人は誰もいません」。

 同氏によれば、逮捕された活動家の一人が、恩赦による刑事事件の停止に関する決定をすでに受け、BBCの情報によれば、それは、アンソニー・ペレット氏であった。

 ベリャコワ氏は、こう述べる。「ほどなく他の活動家たちもそうした文書を受け取るものと思われます。連邦移民局ではすでに外国人らのための出国許可証作成のプロセスが始まっています」。

 「グリーンピース」ロシア支部の代表であるイヴァン・ボーコフ氏は、インターファクス通信に、グリーンピースは今週末までにアークティック・サンライズ号の乗組員全員に恩赦が施されるものと期待している、と語った。

 前日、「フォンタンカ・ルー」に明らかとなったところでは、「グリーンピース」の逮捕者全員が、恩赦に基づく刑事事件の停止に同意する文書を提出し、アークティック・サンライズ号の船長であるアメリカ人のピーター・ウィルコックス氏が、最初に恩赦を受けた。

 しかし、ロシアにおける「グリーンピース」の代表の一人は、タス通信に、事件の当事者たちには恩赦を拒否して無罪を完全に認めさせるために訴訟を起こす権利がある、と語った。

 ロシア取調委員会は、「グリーンピース」の活動家たちの釈放に関する情報を今のところコメントしていない。

 「グリーンピース」の外国人活動家らに対する制裁は、領事査証局によって個別に検討されることになり、それらの活動家がロシアで刑事訴追を受けたことを理由にロシアへの入国が禁止される可能性も、除外できない。

 9月18日、砕氷船アークティック・サンライズ号に乗った「グリーンピース」の活動家らは、北極における石油開発に抗議する行動を起こすことを決め、大陸棚でボーリングを行っている掘削プラットフォーム「プリラズロームナヤ」に攀じ登ろうとして、ロシア連邦保安庁国境警備局の局員らに阻まれた。

 乗り組んでいた30人の活動家は、全員、二ヶ月間拘留されることになり、ムルマンスク州の取調監獄に収容された。当初、彼らは、海賊行為の罪に問われていた。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、掘削プラットフォームへの侵入の試みをコメントして、グリーンピースの代表らを海賊とみなすことはできない、と述べ、その際、大統領は、彼らの行動は正当化できないとの認識を示した。その後、罪状は、フーリガン行為に切り替えられた。

 弁護士のコンスタンチン・トラパイゼ氏は、こう述べる。「罪状が切り替えられたということは、取調官たちが「グリーンピース」の活動家らの行動に海賊行為の罪を見出せずにフーリガン行為の罪を見出したことを意味しています。すでに新しい罪状による取り調べが始まったとすれば、それまでの罪状はもはや問題になりえないのです」。

 ちなみに、刑期は、海賊行為の場合は、最高15年だが、フーリガン行為の場合は、最高7年である。

 11月末、アークティック・サンライズ号事件の当事者たちは、ロシアの裁判所の決定に基づき、一人200万ルーブル(およそ600万円)で保釈された。