美味しいテレビ:クレビャーカ:伝統的な辛口パイ

ロシア料理ではベーキングが常に誇りにされてきた。とりわけ伝統的な酵母を使った辛口パイが代表的だ。クレビャーカ(ペーストリー包み)とコロヴァイは、ロシアのもてなしと食卓上の豊かさの象徴として、長いことその役割を果たしてきた。

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 クレビャーカは上部が覆われたパイの一種である。この単語は古代スラヴ語で「生地を手で伸ばす、もむ、ねじる、たたむ」といった意味をもつ kulebyachit’ という動詞から派生している。クレビャーカを作るには特別な労力と入念さが欠かせず、それなしにはこのご馳走の質が損なわれてしまう。したがって、この動詞は、クレビャーカの生地を作る際に行う多種多様な作業を包含するものなのだ。大衆向けの出版物では、クレビャーカはドイツ語でキャベツ入りペストリーを意味する「コールゲベック」という単語が訛ったものだと記載されていることがとくある。だが、この説は正確ではない。クレビャーカは絶対にキャベツのペストリーではない。そうではなく、主に具として肉、魚やマッシュルームが用いられる。

 クレビャーカは、あらゆる形状やサイズで調理される家庭料理のバージョンを除けば、通常は長方形で細く、背の高いペストリーだ。

 クレビャーカの生地は、酵母が香ばしい、バターを含んでいるかのようなサワードウである(生地1キロに対し、最低40グラムの酵母を使う)。ベーキングされた生地は分厚くてはだめだが、それには何層もの具を保持できるほどの丈夫さがなければならない。

 具は、肉、魚、マッシュルームあるいはキャベツなどの単品で、必ずしっかりとしていなければならず、これに米、固茹で卵やタマネギなどを加えることができる。

 クレビャーカは19世紀以来、世界中で有名になった。当時ロシアで働いていたフランス人シェフはクレビャーカのレシピを改良して、より高級な料理に仕立てた。このため、酵母入りの生地を用いるかわりに、彼らはより繊細な「フレンチ風」生地を使い始めた。さらに、野生の獲物肉、マッシュルーム、米や鮭が、最も人気な具に代って使用されるようになった。クレビャーカは通常大皿にのせて独立した料理として出されるが、あらゆる種類のスープやブロスと組み合わせることも可能だ。

 

材料

卵2個

タマネギ2個

牛肉600グラム

ネギ1束

小麦粉半カップ

酵母

牛乳

塩胡椒

作り方は以下の通り:

1) まずは生地から始める。酵母入りの生地を使用することをお勧めする。より詳しくはパイのビデオチュートリアルで読むことができる。

2) 今回は具として牛挽肉と共にタマネギと卵も使う。クレビャーカの中に入れて汁気を加えるための少量のブイヨンを作れるように、ここでは骨付きの牛肉を使っている。骨から肉を切り落として挽肉機にかける。

3) 次にタマネギを切って炒める。牛挽肉をタマネギと一緒に数分間だけ炒める。肉にはパイの中で火が通る。

4) ゆで卵を切る。

5) ここでパイの出番だ。具は層状にする。最初の層は牛肉、次に卵の層、牛肉とタマネギの層、そして再び牛肉だ。ブイヨンを少量加える。

6) パイの縁を整え、その上に伸ばした生地の層をかぶせる。

7) .最後の手順はクレビャーカの表面に卵黄を塗ることだ。蒸気が抜けるように側面に切り込みを入れる。クレビャーカは摂氏200度の温度で30~40分間調理する。


 美味しく召し上がれ!

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