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ロシア国外でウハーに最も近い料理は、フランスやラテン・アメリカで人気の高いブイヤベースだろう。ウハーが魚のスープを指す様になったのはここ200年程であり、19世紀末以前の料理本には、鶏ガラスープを使ったウハーのレシピも含まれていた。
パイクパーチ 1匹
人参 1本
ジャガイモ 2個
タマネギ 2個
レモン 1個
大麦 300g
ベイリーフ、クローブ、
セイボリー、サフラン、
塩、胡椒、ディル
ウハーの味を最も左右するのは、出汁をとるために使う魚だ。シャケ、サーモン、トラウト、タラ、チョウザメやコチョウザメなどがウハーに最適。根魚(訳注:海底の岩礁や海草の間や瀬などに棲み、遠くへは移動することがなく生息範囲が狭い魚。根付き魚、ロックフィッシュとも呼ばれる)やカワメンタイも適している。
出汁の濃さと具の多さが、ウハーと普通の魚スープの違いである。スープの味は、出汁をとるためにかける時間と水の量で決まる。勿論、好みによってウハーの濃さと中身を変えることもできる。例えば、とても複雑なトリプル・ウハーでは3種類の魚の出汁を取り、混ぜる。
多くの人は、ウハーにもぎたてのアントノフカ(訳注:ロシアで人気が高い酸味の多いリンゴ。ダーチャで栽培される事が多く、秋から冬にかけて収穫される)を入れ、ウォッカを少し加え、苦みを若干出す事によって最高のウハーが出来ると考える。
作り方:
1) 今回はパイクパーチを使う。まず、鱗をとり、内蔵を取り除き、よく洗う。魚の頭や内蔵や卵を入れて出汁をとる人もいるが、これは好みによる。魚を大きめの塊に切る。
2) 魚を鍋に入れる。タマネギを丸ごと2個入れる。煮出す時間が長いので、タマネギは丸ごとでなければ煮崩れしてしまう。人参を大きめに切る。
3) 水を少々加える。この料理は濃ければ濃い程美味しいので、水を入れすぎない。
4) スパイスを加える。ベイリーフ(月桂樹の葉)は必需品である。クローブと塩胡椒も忘れずに。セイボリー(キダチハッカ)とサフランも加える。中火で2時間程コトコト煮る。
5) 煮ながら、アクをとる。アクをしっかり取り除かないと、スープが濁る。
6) 煮込み終わる30分前に、ジャガイモと大麦を加える。ジャガイモは大きめに切っておく。ウハーはどろっとしているため、小麦粉や片栗粉でとろみを付ける人もいる。
7) 食べる際、少々のディルとレモン汁を加える。どうぞ召し上がれ!