ロシアの意匠「パレフ」

 アレクサンドル・アファナーシェフが編纂した『ロシア民話集』に収録されたロシアの民話『イワン王子と火の鳥と灰色狼』の場面。

 アレクサンドル・アファナーシェフが編纂した『ロシア民話集』に収録されたロシアの民話『イワン王子と火の鳥と灰色狼』の場面。

ロシア通信
 ロシアの民話は美しい女性や勇敢な王子、陰鬱な森、不思議な動物たちでいっぱいの、現実逃避に理想的な世界だ。これらはパレフの漆のミニチュア工芸に見受けられる多数のモチーフの源となっている。
 今日、パレフはモスクワから北東に350キロ離れた古代都市群「黄金の環」に位置するイワノヴォ州の小さな村で、主に地元特産品の手工芸で有名だ。 / アレクサンドル・プーシキン原作の歌劇『皇帝サルタンと有名な雄々しく勇ましいボガトィーリ王子のグヴィドン・サルタノヴィチ、そして美しい白鳥の王女の物語』のシーン。箱に描かれた絵。
 ここはロシアのパレフの漆のミニチュア工芸の本拠地で、装飾用の漆塗りの箱や小箱、ブローチなどの伝統工芸を作っている。 / この絵はプーシキンのおとぎ話の世界を描いている。
 これらの絵の題材は様々で、民間伝承の場面、ロシア民話の他、ロシア人女性、トロイカ (三頭立ての馬車)、さまざまな街の景色、冬の風景などがある。 ソ連時代は、パレフの漆工芸までもがプロパガンダに利用された。 共産主義のために戦う赤軍を描いた箱、ウラジーミル・レーニン率いる労働者のストライキ、「革命の先駆者」、「革命の先触れ」、「若き労働者たち」などといったシーンを描いた箱があった。/ アレクサンドル・プーシキン原作の『皇帝サルタンと有名な雄々しく勇ましいボガトィーリ王子のグヴィドン・サルタノヴィチ、そして美しい白鳥の王女の物語』の白鳥の王女。1831年。
 現在では、民話のモチーフがこれまでになく人気になっている。 / 『漁夫と魚の物語』、アレクサンドル・プーシキン作、1833年。
 パレフはロシアにおけるイコン絵画の本拠地でもある。 パレフのイコン絵画は19世紀初頭に繁栄し、パレフのミニチュア漆工芸の製法に影響を与えた。 / ピョートル・エルショーフ作 (1830年代) のおとぎ話、『せむしの仔馬』の一場面。
 アレクサンドル・プーシキン原作『皇帝サルタンと有名な雄々しく勇ましいボガトィーリ王子のグヴィドン・サルタノヴィチ、そして美しい白鳥の王女の物語』の冒頭に登場する3人の女性。
 アレクサンドル・アファナーシェフ編纂の『ロシア民話集』に収録された『イワン王子と火の鳥と灰色狼』。
 この絵画は、主に黒の背景に金色の色合いをたっぷり使って描かれている。 イコン絵画と同様に、3つの主要色は緑、赤と黄色だ。 / アレクサンドル・アファナーシェフが編纂した『ロシア民話集』に収録されたロシアの民話『イワン王子と火の鳥と灰色狼イワン王子と火の鳥と灰色狼』の場面。
 アレクセイ・コリツォフ作 (1836年) の民話に基づいた詩『パーヴェルの結婚』。

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