コンクリート・ジャングルに新しい住民がいる。街のあちこちにカマキリがいることは、モスクワっ子にとって大変な驚きだ。
カマキリが街中に出現している現象を、SNSのユーザーは「占領」、「襲来」などの言葉で表現し、カマキリ自体を「エイリアン」と呼んでいる。
カマキリが初めてモスクワ郊外で目撃されたのは2010年。
”占領者”が郊外の庭園や野菜畑の快適さを捨て、大都会の喧噪の中に飛び込んできた理由は、はっきりわからない。
ここ数年、初夏から熱波がモスクワを襲っており、これを原因とする説がある。
モスクワ市の環境が良くなり、カマキリのエサができたという説もある。
「モスクワでは環境が改善され、おそらく駆虫処理が行われなくなった。その結果、モスクワ市ではたくさんのカブトムシ、またカマキリのエサになる小さな虫がたくさんあらわれた。これが市内での出現と繁殖の条件になったのでは」と、昆虫学者のウラジーミル・エフレメンコ氏は「メトロ」紙に語った。
ここ10~20年の気温上昇によって、北部、例えばサンクトペテルブルクでも、カマキリを見るようになるかもしれないと、昆虫学者のエヴゲニー・シチェルバコフ氏は考える。サンクトペテルブルクの住民もカマキリとセルフィー(自撮り)できるようになるかもしれない。もちろん、その勇気があればの話だが。
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