釣りシーズン中に「クマの国」と化すロシア

 カムチャツカはベリー、杉の実と鮭というクマの3種類の主食が揃っている世界で唯一の地域であるため、このことに驚きはない。

 カムチャツカはベリー、杉の実と鮭というクマの3種類の主食が揃っている世界で唯一の地域であるため、このことに驚きはない。

デニス・ブドコフ
 極東ロシアのクロノツキー 自然保護区で魚を捕まえるクマの写真12枚をご紹介しよう。彼らはなぜこの場所を選ぶのか?
 カムチャツカは、ロシア連邦でも真正の「クマの国」だ。さまざまな推計によると、この地域には15,000〜30,000頭のクマがいる。
 これほどクマの人口密度が高い地域はロシアだけでなく、世界中でも他にない。
 カムチャツカのクマを観察するのに一番安全で最適な場所は、クリル湖 (ペトロパブロフスク・カムチャツキーから200キロの距離) だ。
 この湖はクロノツキー自然保護区の一部なので、この地域で移動するには武装した森林保護官が付き添うことが義務付けられている。
 専門家の推計によると、この自然保護区には800〜1,000頭のクマが生息している。
 カムチャツカに住むクマの中でもクリル湖周辺に住むクマは、高質のタンパク質が豊富な食べ物を手軽かつ大量に入手できるので、最も恵まれている。
 この湖の流域は紅ザケの産卵場所で、最も貴重とみなされている。クリル湖は、アジアで最も多い紅ザケの人口を誇る。
 ヒグマが6月から冬眠の時期までをこの湖で過ごし、大量に物を食べる理由はそこにある。
 環境検査官で野生動物写真家でもあるイーゴリ・シピレノク氏は、著書『クリル湖』で、ボートでこの湖を周っている間に、1日に約100頭のクマを数えたと記している。
 カムチャツカでは、観察するための深刻な努力さえ厭わなければ、あらゆる種類の本物の野生の美を目にすることができる。
 危険な火山に隣接する河川の中やその岸、温泉の周囲にある1年中消えない雪、ツンドラに隣接するタイガには、多種類の生物が生息しており、動物は人間と隣り合わせで生活している。