心打たれる物語:ロシアの老人ホームに住む高齢者の生活

「しかし、私が観察した限りでは、身寄りが一人もいない80歳の方ならば、老人ホームに住んでお話をできるルームメイトがいた方がいいということは明言できます。それに世話をしてもらったり、食事やお風呂の面倒も見てもらえます。一方で、人々には自宅も必要です。ここではまるでクリニックに住んでいるかのようです」 コンスタンティン・チャラボフ氏はロシアNOWにこう語った。/ ウラジミール・レクトミッツ(写真)、65歳、彼は老人ホームに入居して1年になる。娘がいるが、お互いに連絡を取り合っていない。

「しかし、私が観察した限りでは、身寄りが一人もいない80歳の方ならば、老人ホームに住んでお話をできるルームメイトがいた方がいいということは明言できます。それに世話をしてもらったり、食事やお風呂の面倒も見てもらえます。一方で、人々には自宅も必要です。ここではまるでクリニックに住んでいるかのようです」 コンスタンティン・チャラボフ氏はロシアNOWにこう語った。/ ウラジミール・レクトミッツ(写真)、65歳、彼は老人ホームに入居して1年になる。娘がいるが、お互いに連絡を取り合っていない。

Konstantin Chalabov
若き写真家コンスタンティン・チャラボフの作品を展示する「残された生存期間」と称する展示会が、モスクワの 「労働者とコルホーズの女性」博覧会センターで始まった。このプロジェクトには、ロシアの老人ホームに居住する人々の写真やビデオが含まれている。
若き写真家コンスタンティン・チャラボフの作品を展示する「残された生存期間」と称する展示会が、モスクワの 「労働者とコルホーズの女性」博覧会センターで始まった。このプロジェクトには、ロシアの老人ホームに居住する人々の写真やビデオが含まれている。/ 老人ホームでの復活大祭のお祝い。
コンスタンティン・チャラボフ氏はロシアNOWに対して次のように語った。「私は、お年寄りが廊下を這っているとか、誰も面倒を見てくれる人がいないとか、何かもの寂しい、何か衝撃的なことを目にするのではないかと予想していました。ところが実際には、そのようなひどいことは何もありませんでした。老人ホームで一番悲しい話というのは、実は人々の話なのです」 / 老人ホームでの復活大祭のお祝い。
「居住者は絶望状態にあるという感覚があります。というのも、そこに住んでいる人全員には、子供が死んでしまったとか、過度の飲酒で病気になり親の面倒を見ることを拒んだとか、何か悲劇的なことがあったからです」と、この写真家は説明した。/ ガリーナ・ヤコヴレヴァ、老人ホームで3年間を過ごした後、2年前に80歳で亡くなった。
「お年寄りというテーマはたしかに良く見受けられます。多数の写真家がこの題材を扱ってきました。このテーマを使って可視性を高めたり、報道機関に自分を売り込んだり、ロシア内外のコンクールに出品するのは簡単です。そうすれば人々にその写真を見てもらい、それを見て涙を流す人もいるでしょう。しかし事はそれよりも複雑です」 / タティアナ・スメルキナ(写真、59歳)は老人ホームに入居して20年になる。子供はいない。
ヴィクトル・アレクセエフ(写真、65歳)、フーリガン行為と喧嘩により28年間収監されていた。妻子がいたが、アルコールに手を出したため、今は独り身である。彼自身が語るところでは、冬に5日間森の中で横たわっていたため、「間違って」脚、腕、鼻と耳が凍傷でやられてしまった。養護施設に入居して3年になる。
「私は、老人ホームに住む人々の生活の陰鬱と重圧感という「汚点」を表現したくはありませんでした。しかし同時に、写真家はよい面だけをとらえるべきではないと思います。被写体の人物を軽んじるような設定でその人を撮影すべきではないと思います」。 これがこの写真家の見解である。/ アナトリー・シュマトフ(写真、55歳)、子供の頃からの障がい者で、母親が亡くなってからはずっと養護施設で生活してきた。
アレクサンドル・キルピチェフ、2年前に癌により63歳で亡くなった。5年間を養護施設で過ごしたが、娘が訪問してくることはほとんどなく、彼女が面倒を見てくれる可能性はなかった。
エカテリーナ・コズロヴァ(83歳)、かつてコルホーズで働いていた。老人ホームに入居して3年になり、子供はおらず、妹は彼女が同居することを拒んだ。
ヴィャチェスラヴ・トゥエフ(62歳)、エンジニアで障がいを持つ。妻に先立たれた。1年前、彼は娘と孫娘と同居するために養護施設を出た。現在彼は施設への再入居を希望している
アレクセイとガリーナ・ボグナノフ。2人は一緒に住んでいたが、彼は彼女の元を離れた。しばらく経ってから、彼は自分の所で一緒に住まないかと尋ねてきた。それに対する回答は、「あなたの行動がしっかりしていないと困るわ」だった。それ以来、2人はまた一緒に住んでいる。アレクセイには弟のペトルーシャがいて、就学中だった頃はアレクセイの所に訪ねてきたが、後に連絡が取れなくなった。ガリーナの親戚は、彼女が老人ホームに住んでいることを知らない。彼女は、音通が途絶えた親戚がお互いを探す支援をするロシアのテレビ番組「私を待っていて」に連絡したいと考えている。
アレクサンドラ・ベロウス、2年前に85歳で亡くなった。彼女には2人の息子がいたが、2人とも亡くなっていた。彼女は老人ホームで3年間を過ごした。飼い猫のムルジクは3年前に「入居」した。