コミ共和国:ロシア北部の巨大な「異常」地帯

これはオブディル村だ。ここでは熱狂的な信者たちが構成する分派がロシア正教から分離し、この地でおよそ10年間生活していた。彼らは文明を逃れて、この世の終焉を予期しつつ、到達不可能な未開のコミの林へと向かった。

これはオブディル村だ。ここでは熱狂的な信者たちが構成する分派がロシア正教から分離し、この地でおよそ10年間生活していた。彼らは文明を逃れて、この世の終焉を予期しつつ、到達不可能な未開のコミの林へと向かった。

ロシアNOWは、忘れられた旅人で黙示録的終末論者のテオドール・グラゴレフに捧げられたロシアのウェブマガジン「Batenka.ru」の内容を引き続きお届けする。今回は、同ウェブサイトのチームのうち5人が、自宅から1,600キロ離れた地に存在するいわゆる「異教徒の森」やその他の尋常ならぬ場所を探しに出かけた。
ロシアNOWは、忘れられた旅人で黙示録的終末論者のテオドール・グラゴレフに捧げられたロシアのウェブマガジン「Batenka.ru」の内容を引き続きお届けする。今回は、同ウェブサイトのチームのうち5人が、自宅から1,600キロ離れた地に存在するいわゆる「異教徒の森」やその他の尋常ならぬ場所を探しに出かけた。
冒険好きなチームはロシア北部にあるコミ共和国に向かった。モスクワとコミの間の往復には「バテンカモビル」(写真参照)と呼ぶSUVを用いた。その旅には4日間を要し、道程では活気のない町や廃屋、廃墟と化した教会が延々と続いていた。
実のところ、コミでは異常な場所よりも尋常な場所を探す方が困難だった。この共和国の地図には、「幻覚峡谷」、「死の谷」や「悪の小川」など、異常な場所が多数見受けられる。
それでも、一部の地元住民はそのような場所の様子を見に足を運ぶ。例えば、88歳のアナトーリ・スミリンギスと妻のリュボーフィさん(写真中央)は、森の中でキノコ狩り中に「異教徒の森」に遭遇した。それ以来、彼らは15年にわたりこの森のツアーを行ってきた。
ここには、カバノキにトウヒ、モミとマツが絡まった、不思議な形をした樹齢400年の木々が生育している。このような形状が自然に形成されることはない。「コミの古代の住人は、木々を崇拝していました。私たちが現在目にしているのは、おそらく彼らの手によるものです」とスミリンギス氏は説明する。
コミの異常現象のもう一つの説明となるのは、近くにある鉄鉱床だ。しかし、その質は粗悪であるため採掘はされていない。異教徒の森はなんとも神秘的な場所であるが、ここでは木々を抱擁したり木々に話しかけたりしても、何事も起きそうにない。
異常現象へのすべての道は最終的な目的地につながっている。ここでチームは、周囲が巨大なフェンスで囲まれ、焼失した家屋、今にも壊れそうな小屋や乗り捨てられた乗り物の錆びきった骨組みが散在する、灰の地面に足を踏み入れた。
2014年にはこの宗派の11人のメンバーが家の中に立てこもり、家に火をつけた。ここに人が住んでいたことを示唆する唯一の証拠は、未投函の手紙、本、玩具、服や写真などである。
今やここに足を運ぶ人は1人しかいない。番人で、馬を連れたピョートルさんだ。どこか近くではクマが気ままにさまよっている。このクマは、バテンカのチームが到着する数日前に馬を殺しかけた。
ピョートルさんはこの宗派のことを想起する。しかし、ここに長年住んでいる彼は、何事も不自然なことはないと考えているようだ。なんといっても、人々は尋常ではない存在を信仰の対象とするものである。(詳しい探検記はこちらで読むことができる。コンテンツはロシア語。)