このキツネは何を言いたいのか?

この写真家は、撮影のプロセス自体が特に興味深いと感じている。彼はとりわけ、レンズを通して動物を観察するのが好きなのだ。悪天候になると彼の写真に一種の興味深さが加わり、より生命感に満ちたものになるのだ。「特に悪天候の中で動物の写真を撮るのが大好きなんです」

この写真家は、撮影のプロセス自体が特に興味深いと感じている。彼はとりわけ、レンズを通して動物を観察するのが好きなのだ。悪天候になると彼の写真に一種の興味深さが加わり、より生命感に満ちたものになるのだ。「特に悪天候の中で動物の写真を撮るのが大好きなんです」

Ivan Kislov
11月 、キツネの写真がロシアのインターネットで大人気になった。これらは写真愛好家のイヴァン・キスロフ氏によってチュクチ半島で撮影されたものだ。
チュクチは極東ロシアの地域だ。モスクワからチュクチ自治管区の首都アナディリまでの距離は6,186キロで、飛行機で約8時間かかる。
イヴァン・キスロフ氏(31)はチュクチで鉱山技師として働いている。余暇の時間に、彼は地元の野生動物や自然を撮影している。ウサギ、オオカミ、さらにはクズリまでもが彼のレンズによってとらえられた。
イヴァンさんは正式に写真を学んだことはないが、彼はこれまでにナショナル・ジオグラフィック・ロシアやアークティック・グローバル賞をはじめとする複数の賞を受賞している。
イヴァンさんは rosphoto.com に対して次のように語った。「私が6歳の頃、祖父が最初のカメラをくれました。それはキエフ・レンジファインダーでした。写真の現像や印刷手順を教えてくれたのは父です」
「それ以来、写真が私の趣味になりました。2008年に、初めてのデジタルカメラを入手しました。雑誌を定期購読したり、本を読んだり、同じ興味関心を持つ人と話をしていました。写真は、少年時代から自分についてまわってきた趣味だと表現することができるかもしれません」
写真マニアなら、彼がニコン D800 と 16-35/4、24-70/2.8 と 70-200/2.8 のレンズを使用していると聞けば血が騒ぐことだろう。
「一番写真を撮るのが好きな動物はキツネです。写真ではとてもリアルに映るんですよ」とイヴァンさんは言う。
チュクチでは最も一般的な捕食動物で、絶滅が危惧される動物を順位付けしたIUCNレッドリストに挙げられている動物はアカギツネである。この地域のキツネはより淡い色をしており、より大型であるが、これは南部から北部に向かって移動する動物の特徴である。
北部の特に山岳地帯では、黒や、黒みがかかった茶色など、他の色の毛をしたキツネも生息している。もっともよく見受けられる色の種類は、背中が鮮明な赤腹部は白っぽく、足に黒みがかっているものだ。
チュクチのキツネにとって主な栄養源となっているのは小ネズミ(野ネズミ、レミング)で、雪の下にいるものでも捕獲することができる。これらのキツネは、ときに鳥を捕まえたり、鶏舎に向かって走ることさえある。しかしそれは、迷信で語られているほど頻繁ではない。
次の食べ物を探しているキツネは際限なく賢い。死んだふりをしたり、奇妙な行動によって獲物の興味をそそったりする。
キツネはかなりの辛抱強さを備えているが、これは、待ち伏せが主な捕獲手段である彼らにとっては重要なことである。それでも、野ウサギや子鹿が通常使う獣道にキツネが待ち伏せしている姿はよく観察されている。
キツネが消費する食べ物には合計400種の植物や動物があり、スイカもそのひとつである(言うまでもないが、チュクチではスイカは温室で育てられている)。キツネはその他の果物やベリーも食べることができる。
人間が姿を現すとキツネはとても用心深くなることがあり、走り去ったり隠れようとする。だが、珍しいことに人間のことを信用することもある。
ロシアの民話に登場する多くの動物は人間に似た行動をとり、話をしたり、二本足で立って歩く。そしてそれぞれの動物には、独自の関連づけられた性格がある。野ウサギは臆病で、熊は力強く、キツネはずるがしこい。
このような描写は俗諺にも反映されている。「キツネは必ずしっぽを隠す。」「老いたキツネが2回罠にかかることはない。」「キツネは7匹のオオカミをも出し抜く。」
「キツネ」という言葉は、比喩的に賢い、さらにはずる賢い人物をも表す形容詞として使うことができる。しかし、このようなかわいらしいキツネたちを見ていると、本当に彼らをそのような否定的な特性と関連づけてしまっていいのだろうかと考えてしまう。私たちはそうは思わない。
これらのキツネを撮影するにあたり危害を受けたキツネは一切いません。

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