ロシアの巨大工場:長さ70キロのケーブルが使われたスホーイ30

スホーイ Su-30 は、複座の第四世代戦闘機である。この戦闘機はイルクーツク航空機工場(IAF)で製造されている。スホーイ社は1932年の創業以来、20機種の7000機を超える航空機を製造してきた。

スホーイ Su-30 は、複座の第四世代戦闘機である。この戦闘機はイルクーツク航空機工場(IAF)で製造されている。スホーイ社は1932年の創業以来、20機種の7000機を超える航空機を製造してきた。

Slava Stepanov / GELIO
スホーイ Su-30 は、複座の第四世代戦闘機である。この戦闘機はイルクーツク航空機工場(IAF)で製造されている。
イルクーツク航空機工場は世界中37か国に向けて航空機を製造している。Su-30MK(「MK」は改良型と輸出型を意味している)と Su-30 SM(改良型とシリーズを意味している)航空機に加えて、同工場は Yak-130 訓練用戦闘機とエアバス社航空機のパーツも製造している。さらに、同社は MS-21 旅客機の製造にも着手している。
Su-30SM は複座型の第四世代戦闘機で、Su-27 から派生したものだ。世界で超操縦性を初めて実現したシリーズの航空機である。
その技術仕様は次のようなものだ。同機の実用上昇限度は16,300 メートルで、最大航続距離は3,000キロ、そして最大速度は時速2,125キロだ。
イルクーツク航空機工場は、ロシアにおける航空機製造拠点として最も有名な場所の一つで、イルクート社の傘下にある。
1機の航空機の製造は多数の細やかな手順に細分化されており、技術的に複雑なプロセスである。イルクーツク航空機工場の各部門は、全体の技術的な連鎖の中で、独自の製造部分を手がけ、完成させている。
この戦闘機のパーツには特別な溶液が塗布され、それに続いて紫外線でしか見ることのできない欠陥を識別するのに役立つ粉末が施される。
イルクーツク航空機工場の専門家たちは、ロシアおよび海外の航空会社向けの MC-21 輸送機および旅客機の開発に取り組んでいる。初の試験飛行用のモデルは2014年1月に製造された。同工場は、2018年までに毎年65機の航空機を製造する計画だ。
Yak-130 に使われているケーブルの長さを合計すると30キロにおよぶ。一方の Su-30 では、その長さは70キロを超える。
今日は2,500人の従業員が働いている。従業員の平均年齢は40歳だ。
2004年には、国際産業協力プログラムの一環として、イルクート社はエアバス社に A320 系列の航空機パーツを供給する契約に調印した。
平均して、A320 の機体の3分の1はイルクーツク航空機工場で製造されていると言われている。
工場から納入される前に、それぞれの航空機は受領検査飛行試験に合格しなければならない。
2013年、この工場の収入は580億ルーブル(20億ドル)におよんだ。Su-30MKI の輸出分だけでも100億ルーブルに達するほどだ。

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