ダーチャで生活するための詳細ガイド

また今年も、ロシアの短い夏の季節が終わりを告げた。7月の暑い日々の名残のような9月下旬の暖かい日々は、ロシアのダーチャで過ごした素敵な時間を思い出すのに最適な時間だ。
家族で食事を楽しむ機会もダーチャの主な魅力だ。ここでは厳格な都市的な生活習慣を忘れることができる。ダーチャと言えば伝統的なシシカバブ、魚のスープ、きのこの他、たくさんの野菜や果物がつきものなので、そのメニューにダイエットはないからだ。もう一つのダーチャの楽しみは、冬の季節のためにジャムなどの果物の砂糖煮を作ることだ
ダーチャによっては広大な敷地に離れ家、農園や、家庭用施設、その他の施設がいろいろ揃っている場合もある。初めてロシアのダーチャに訪問するなら、どこに何があるのかを把握できるように、入手可能な場合は地図を手配しておくといいだろう。
いつも住んでいるバーブシュカ(おばあさん)がいない別荘は、肉の入っていないバーガーのようなものである。バーブシュカはお守りのような存在で、田舎のロマンスの象徴である。多くのロシア人にとって、ダーチャの説明しがたい魅力が具現化されているのは(できれば自分の家族の)バーブシュカの存在なのである。
それに、猫のいないダーチャなんて考えられるだろうか?そんなダーチャはロシアのものではない。それは確かだ。猫は、バーブシュカと同様に、ダーチャ体験とほぼ同義なのだ。猫はネズミだけでなく、周囲の森の中に潜んでいるあらゆる野生の小動物からダーチャを守ってくれている。
ダーチャではどんなことをすればいいのだろう?筋金入りのダーチャ愛好家なら、そのような質問を思いつくことはまずない。多世代にわたるロシア人にとっては、家庭菜園と園芸が人気の娯楽だ。夏になると、ほとんどの人が自らの労働の果実(もちろん野菜やハーブも)を満喫することを好むが、それはおいしいうえに、環境にも優しい。
今年、ロシアのリンゴ収穫は3年連続の豊作だった。9月は、誰もがアップルパイを焼いたりりんごジュースを作るために、芳香に満ちた熟したりんごの箱をダーチャから持ち帰る時期だ。時にはあまりに採れすぎるため、どうすればいいのか困ることもある。
家庭菜園の作業を止めて休憩するとなると、多くのロシア人は釣りに行くのが好きだ。必ずしも夕食にできるほどたくさん釣れるわけではないが、釣りの愛好家に真の喜びをもたらすのは、釣りという行為自体なのだ。
ロシア民衆の通念によれば、一日の労働後にストレスを解消し、病気から身体を守る唯一の方法は、伝統的なバーニャ(蒸し風呂)である。バーニャは技術的な意味でも儀式的な意味でも、正しい方法で加熱し使用することが重要だ。
ロシアのダーチャでの週末は、バーベキューあるいは串刺し肉の直火焼きをしなければ、本当のものとはいえない。伝統の殿堂においては、おそらくバーベキューが最も不可欠なものだろう。ダーチャで行うほとんどの活動と同じように、しばしば結果よりもそれを行うプロセス自体の方が重要なのである。