よみがえるロシアのおとぎ話の世界

マルガリータ・カレーワさんはエカテリンブルク(モスクワから東へ1667キロの位置)出身の写真家で、ユニークなファンタジースタイルのファッション写真を創作している。
マルガリータ・カレーワさんはエカテリンブルク(モスクワから東へ1667キロの位置)出身の写真家で、ユニークなファンタジースタイルのファッション写真を創作している。
実際の衣服の特徴が、写真の編集によって加えられた装飾とよくマッチしている。
その結果、ロシアのおとぎ話と伝説が驚くほどリアルに描写されている。
マルガリータさんは自分の作品にロシア伝説の模様やオブジェを使用するほかに、熊まで登場させている。
マルガリータさんのおとぎ話の世界には、暗い森、ホッキョクグマ、雪に囲まれたロシアの冬に咲く奇抜な花、そして言うまでもなく、美しい女の子たちが扮装する伝説のヒロインが見受けられる。
中世ルーシで女性が帽子をかぶることはなかった。帽子は男性だけのものだったからだ。女性には、もっと美しくて快適な頭飾りがあった。ココシュニックとよばれるものだ。ココシュニックは絹、ビロード、金襴などの高価な材料を使って作られ、真珠、レース、宝石や、金の糸を使った刺繍で装飾された。
毛皮の外出着が、当時のファッションでは不可欠だった。
もう一つの必需品は、子馬か子牛の皮革で作られ、外側に毛皮がつけられたドーハというコートだった。また、羊皮かウサギ皮革で作られ、長くゆったりとしていて、襟の部分に大きな毛皮が付けられた「トゥループ」というコートもあった。
歴史の流れとともに民族衣装は軽視され、17世紀のロシアでは忘れ去られていた。これは、ピョートル大帝(1672~1725年)による勅令が原因だった。
この勅令により、貴族の女性はヨーロッパ風の服を身につけることを義務づけられた。徐々に、一般人も伝統的なロシアの服を着ることを避けるようになっていった。
伝統的なロシア衣装に関する関心は、ディアギレフがフランスで上演した『セゾン・リュッス』をきっかけに復活し始め、ポール・ポワレのオートクチュール「ア・ラ・ルーシ」コレクションによってその人気は一気に高まった。