北カフカースをミニチュアで再現

マゴメド=バシール・オズドエフさんは、会うとすぐ好きになってしまうようなタイプの人だ。 山の要塞のモデルを製作することが彼の趣味で、情熱の対象になっている。

マゴメド=バシール・オズドエフさんは、会うとすぐ好きになってしまうようなタイプの人だ。 山の要塞のモデルを製作することが彼の趣味で、情熱の対象になっている。

Timur Agirov
マゴメド=バシール・オズドエフさんは、会うとすぐ好きになってしまうようなタイプの人だ。 山の要塞のモデルを製作することが彼の趣味で、情熱の対象になっている。
マゴメド=バシールさんは、多くのイングーシ人が国外追放される前の1994年に北オセチアで生まれた。 彼はアングシュト村の出身だが、この村は、244年前にロシアに帰属することを受け入れるというロシア皇帝との条約にイングーシ人が調印した場所である。 1992年には、オセチア人とイングーシ人の間で勃発した武力紛争により、イングーシ人はこの地を去ることを余儀なくされた。 マゴメド=バシールさんは、現在イングーシ共和国のガムルジエヴォに住んでいる。
すべてのモデルが既存のタワー構造を再現しているわけではない。その多くはマゴメド=バシールさんの想像によるものだ。 新たなプロジェクトを手がける前に、彼は邪魔をされることのないカフカース山脈で散歩をし、この地からアイディアと刺激を得ている。
マゴメド=バシールさんはミニチュアの構造物を作るのがたまらなく好きなのだ。 彼は自分の満足をみたすために製作している。 彼は、普段は弁護士として働いている。
彼は試行錯誤によりミニチュア模型の製作方法を学ばなければならなかった。 本格的な模型の製作方法で彼が参考にしたのは自分自身の直感である。
ヴォヴヌシュキという、イングーシ共和国の南部に位置する塔状の集落は、オズドエフ家の先祖代々の住居だった。 これらの住居は、マゴメド=バシールさんにとって特別の思い入れがあるが、それは彼がその模型を6つ製作したことからも見て取れる。
マゴメド=バシールさんのワークショップはあまり大きくない。そのサイズはわずか数平方メートルだ。
気泡ゴムは接着剤を使ってつけられた小石で覆われる。 マゴメド=バシールさんがモデルの製作に使用するすべての材料は自然のものだ。小石は、モデルに再現する地域のものを彼が取りに行っている。
マゴメド=バシールさんが手がけた模型の中には製作に6〜9カ月を要したものもあり、それには想像を絶する忍耐が必要だった。
彼の作品は彼の集中力のたまものである、イングーシ人としては彼は信じられないほど穏やかで、内気なうえ、彼の口調は優しく、繊細だ。 しかし、彼の声からは一定の自信と特別なエネルギーが感じ取れる。
マゴメド=バシールさんの作品は、多くのイングーシ人が目にしている。 タルギム村の彼の模型は、ナルザン地方博物館に展示されている。