北カフカス最大の水力発電所

チルキー・ダムは地震の活発な地帯に位置するため、複雑な地質状態の場所に建てられたといえる。

チルキー・ダムは地震の活発な地帯に位置するため、複雑な地質状態の場所に建てられたといえる。

Slava Stepanov / GELIO
チルキー水力発電所は、ダゲスタン共和国のスラク川流域にある。それは北カフカス最大の水力発電所であり、ロシアで最も背の高いアーチダムである。この発電所は幅の狭いチルキー峡谷に 建てられたが、その深さは200メートルを超え、底の部分の幅は12〜15メートル、水面の幅は300メートルに及ぶ。
建設は1964年に始まった。スラク川周辺の山岳地帯を爆破してダムが形成された。この作業により、65000立方メートルを超える土が爆破によって削られた。爆破の威力は37トンにおよぶ。
ダムの最長部分の高さは232.5メートルあり、軸の棟の長さは338メートルである。チルキー水力発電所は、ロシアにある3つのアーチダム型発電所のうち最大である。
この発電所の2列に配列された水力発電装置と給水管は、他の水力発電所には見られない独特の技術的ソリューションだ。これは、峡谷の傾斜の険しい側まで発電所の建物を伸ばさずにすませ、その長さを短縮する目的で導入された。
水力発電所へは、この川の右岸に沿って走る長さ800メートルのトンネル道を通って到達することができる。
放水路の最大流水量は2400〜2900立方メートルである。チルキー・ダム周辺の気候は乾燥している。
ダム本体内の業務用通路。
チルキー水力発電所は、現行のエネルギー体制において非常時には独自のサービスを稼働する能力を有し、その場合は150〜300メガワット級の火力発電所の役割を代行することが可能である。
この発電所が稼働する間も数多くの科学的および実用的な開発の取り組みがなされ、これらがこの水力発電所の安定性と効率のさらなる向上につながった。