極寒も吹雪もなんのその:冬釣りの醍醐味

氷穴釣りは単なるエンターテイメントやリラックスの手段だけではなく、忍耐の試練でもある。極寒の中、何時間も座ったまま魚が釣れるのを待つことは、誰にでもできることではない。それに加えて、氷が割れて水中に転落する危険も常にとなり合わせだ。
極寒の環境では、魚も異なった行動をとる。生命維持に不可欠な核心機能が弱まり、エネルギーを温存して強い水流や機敏な動きを避けるようになる。冬になると、魚は深い川底に住む。
あらゆる困難が立ちはだかるにもかかわらず、経験豊富で忍耐強い釣り人なら、必ずパーチ、カワカマス、ローチ、ウグイなどを捕まえることができる。これらの魚はときどき、酸素と食物がより豊富な環境を求めて動き回ることがある。
釣りに最適な時期は、冬の季節初めか終わり頃、つまり、初めて氷が張り始める11月~12月や、雪が溶け始める3月だ。冬の最も寒い時期である2月頃に魚を釣るのは容易ではない。
冬の釣り人は、氷用ドリル、氷用のみ(穴を作ったり、氷の強度を試すのに用いる金属製の大きな棒)、(大型の魚を引き上げるための)槍、椅子、そりやスキーなど、さまざまな道具を使う。
魚を釣るのに最適な場所は大きな湖、貯水庫や池である。釣りに最も適しているのは氷が形成された5~7日後で、動きのないどろどろの氷水が漂う浅瀬の辺りだ。
冬の釣りに最適な餌は赤虫、生餌やシラスである。茹でたジャガイモや水に浸したパンも、ルアーとして用いられる。
冬釣りの季節は何ヶ月も続く。モルミーシュカ(ロシアの釣り用ルアー)やスプーン型のルアーを使って釣りをする場合、釣り人は氷上のスポットを変え続けなければならない。竿とフローティングルアーを使って釣りでは、同じ場所に長時間居座ることになる。この場合、風からのシェルターを確保する必要がある。
氷上では十分な警戒が必要だ。氷の厚さが5~8センチに満たない所には行くべきでない。氷にヒビが入ったら、その危険な場所から素早く、といっても激しい動きをせずに、歩き去る必要がある。肩にピッケルをかついでいれば、釣り人が水中に転落した場合に這い出しやすくなる。
氷上でアルコールを飲むと、自分がホカホカであるかのような幻覚を感じてしまうため、お薦めできない。だが、多くの釣り人はこの原則を無視している。